賀茂社関係文書翻刻プロジェクト

コレクション: 賀茂社関係文書(NDL所蔵)

月詣和歌集 - 翻刻

月詣和歌集 - ページ 79

ページ: 79

翻刻

【右】    たいしらす          経因ほうし をし《見せ消ち:や|む》とてあきやあはれにとゝむらんけふもかなしき夕まくれかな                   さぬき 続後拾【朱】 なにはかたみきはのあしは霜かれてなたのすて舟あらはれにけり    時雨を            中納言長方 家集【朱】 おともせぬあしの丸やの《見せ消ち:ゆふ|むら》しくれくもるのみこそしるし也けれ                   勝命ほうし このはちるあらしの山のしくるれはかつくたもとも紅葉しにけり                   藤原《振り仮名:◦|資》隆朝臣 程もなく吹くるかたのくもるかなかせや時雨のしる《見せ消ち:し|へ》成らむ                   俊恵法し かきく《見せ消ち:もり|らしイ【朱】》かたをか山はしく《振り仮名:る|れイ【朱】》れととほちの里は入日さしけり                   藤原《振り仮名:宗|家歟【朱】》隆 【欄外上部】 玉葉雅二  常盤井入道前太政大臣 さそはるゝ浪のゆきゝに 年もへぬあまの流せる うらの捨舟 【左】 まきのやにをり〳〵ちりしならのはのつもらぬけさそ時雨とはしる    野径時雨といふことを《振り仮名:よめる|イナシ【左朱】》 賀茂実保 たひ衣すそのゝつゆにしほるゝをかさねてぬらす村しくれ哉    時雨遠をといふことをよめる 我やとにのきのしつくをとゝめ《割書:お歟【朱】》きて又山めくる《見せ消ち:山|初》しくれかな    暁時雨といふことをよめる                   紀康宗 あか月のねさめにすくるしくれこそ《振り仮名:もゝち|百千【左朱】》の人の袖ぬらしけ《見せ消ち:り|れ》    月前時雨といふことを《振り仮名:よめる|イナシ【左朱】》 平経正朝臣 はるゝかとみれはほとなく時雨つゝかけさたまらぬよはの月哉    山家冬《振り仮名:心|衍歟【左朱】》と《振り仮名:いへるこゝろ|いふことイ【朱】》を《振り仮名:よめる|イナシ【朱】》                   藤原敦経朝臣 【欄外上部】 新続古今冬 崇久法師 たちかへるをのへの雲の さそはれて又山めくる 夕しくれかな 新拾遺冬  権中納言公雄 晴くもりうきたつ雲の 山のはに影さたまらぬ 冬のよの月