賀茂社関係文書翻刻プロジェクト

コレクション: 賀茂社関係文書(NDL所蔵)

月詣和歌集 - 翻刻

月詣和歌集 - ページ 81

ページ: 81

翻刻

【右】 浦ちかき高ねを風のわたらすは波に紅葉の《振り仮名:をら|居折兼【左朱】》れましやは   落葉水にうかふといふことをよめる                 後千【朱】                 三条内大臣 公教卿【朱】 千【朱】 くれて行秋をは水やさそふらんもみちなかれぬ山河そなき   雨中落葉といふことをよめる                 大炊御門右大臣家佐 ふれはちりちれはふるかと聞ゆ《振り仮名:れ|る歟【朱】》は木のはともなふ時雨也けり   故郷落葉といふことを《振り仮名:よめる|イナシ【朱】》                 本作はなし【朱】 すきにけんぬしやあらしにいひおきしあれなはねやにこのはふけ                            とは                 藤原隆信朝臣 新後【朱】 おとにこそ時雨もきゝし《振り仮名:我宿|ふるさと新後【朱】》の木のはもる《振り仮名:なと|まて新後【朱】》あ《振り仮名:き|れ新後【朱】》にける哉   古砌落葉といへるこゝろをよめる 【左】                 法眼長真 こけの上にこのはちりつむ庭のおもを昔の人の朝きよめけん   閑庭落葉といへる心を            《振り仮名:よめる|イナシ【朱】》 参議親宗 としふれと人もはらはぬ庭のおもにいくへこのはの散つもるらん   寒草帯霜といふ《振り仮名:こと|こゝろイ》を            《振り仮名:よめる|イナシ【朱】》 中納言長方 家集【朱】 冬ふかみおふのうら風さえ〳〵て霜かれにけりいせのはま荻   たいしらす         藤原定家 千【朱】 冬きては一夜ふたよを玉さゝの葉分のしもの所せき迄   霜埋落葉といへる心を《振り仮名:よめる|イナシ【朱】》                  藤原家隆 梢にも庭にもみえぬ紅葉は霜の下こそうたかはれぬれ   霜をよみ侍ける       藤原顕家朝臣 【欄外上部】 とのもりのとものみやつこ 心あらは此春はかり 朝きよめすな 此歌家集にみえす