賀茂社関係文書翻刻プロジェクト

コレクション: 賀茂社関係文書(NDL所蔵)

月詣和歌集 - 翻刻

月詣和歌集 - ページ 84

ページ: 84

翻刻

【右】    旅《見せ消ち:伯|泊【朱】》 《見せ消ち:の》千鳥といふことをよめる                     法眼長真 まてしはしうらわたりする友千とり我も立へき磯のたひねそ                     顕昭法し ふるさとをこふるねさめのかなしきに千鳥鳴也ちかのしほかま    夕千鳥といへる《振り仮名:心|ことイ【朱】》を《振り仮名:よめる|イナシ【朱】》 祐盛法師 あま小舟よるへも見えぬ夕霧になきさしらする《見せ消ち:友》千鳥《振り仮名:◦|鳴》也    千鳥驚波といふ心を《振り仮名:よめる|イナシ【朱】》    賢辰法師 なるみかた岩ねによする波のおとにみなれなからも立千鳥哉    除夜千鳥といふ心を《振り仮名:よめる|イナシ【左朱】》    鴨長明 ねさめする波の枕になくちとりおのかねにさへ袖ぬらせとや    千鳥               仁和寺二品法親王 【欄外上部】 堀川百首 国信 つなて引なたの小舟や いりぬらん難波のたつの 浦わたりする 【左】 むれてゐるおのかは風に波たてゝ心とさわくうら千とりかな    たいしらす            法眼実快 むら千鳥立ゐる音の近けれはみちくるしほの程そしらるゝ    氷をよめる            賀茂重政 あふさかの関のあらしに夜はさえて氷そしかの浦つたひする    氷留《見せ消ち:る》山水といふことを   《振り仮名:◦|円位歟【朱】》法師 山家集【朱】 岩ませく木葉わけこえ山水の露もらさぬは氷なりけり    谷水といふことを         小侍従 山ふかみ人もくみゝぬ谷水はつらゝのみこそむすはれにけり    鳥羽院とはの北殿におはしまし《見せ消ち:殿|殿歟【朱】原ナシ【左朱】》上人つかうまつり    けるに              皇后宮大夫俊成 続古長秋【朱】 冬くれは氷とみつの名をかへて岩もる声をなとしのふらん 【欄外上部】 家集 鳥羽院北殿におはし ましゝころ氷留水声と云 心を殿上人の人々よみしに