翻刻
【右】
大納言季盛女
草ふかみあさるきゝすや立ぬらんすゝのおとこそ《振り仮名:こゝ|空イ【朱】》にきこゆれ
雪中鷹狩といふことを 大納言実国
家集【朱】
朝またきかりはのをの《振り仮名:に|のイ【朱】》雪ふれはしらふにならぬはしたかそなき
山家送《見せ消ち:とし|年》といふことを《振り仮名:よめる|イナシ【朱】》
藤原有家
あとたえて人もとひこぬ山さとはとしをのみこそおくりむかふれ
歳暮のこゝろを 藤原実清朝臣
くれて行としのすかたは見えねとも身につもりてそあらはれにけり
藤原親佐
はかなくてくれ行としのあとあらは雪のあしたはたつねみてまし
祝部成仲
【左】
続拾【朱】
くれ行ををしむ心のふかけれは我身にとしはとまるなりけり
民部卿成範
あけはては又かへるへき年なれとくれ行けふは猶そかなしき
大納言隆季
新古【朱】
あたらし《振り仮名:き|やイ【朱】》としや我身《振り仮名:を《振り仮名:め|おイ【朱】》く|とめく新古【朱】》るらむひま行こまの道にまかせて
勝命法し
なけか《見せ消ち:なし|しな》我みにとしはつもるともをしみしはるのとなりと思へは
百首歌中に歳暮《振り仮名:の心|イナシ【朱】》を 右大臣
たれもみな馴にしとしの過行をおくらぬ人はあらしとそ思ふ
刑部卿頼輔
みな人のみにのみとまるとしなれはくれても外へゆかしとそ思ふ
内大臣家百首歌中にとしのくれみつよりもはやしと
【欄外上部】
春の隣