翻刻
士被 仰付候
但弐番組へ入 御城御番相勤候
事
一 同年三月躾方師範数月出精
相勤候ニ付為御褒美綿壱把被下
置之旨被 仰出候事
一 同二丑年七月物頭被 仰付候事
一 同三寅年六月御預ヶ人入江庄兵衛
酒井多蔵方ゟ請取同七月上田右膳
方へ相渡候事
一 同年十二月組々足軽御長柄
之者とも寸志御堀浚御普請場へ
罷出諸事宜及差図且当八月
末ゟ九月初迄十日之間組々惣出
致候節寒移ニ而泥中之業別而
辛労成儀ニ候処子弟召連罷出手卸
自身業にも致組之者励々茂相成格
別果敢行御要害宜出来候ニ付為
御褒美御小袖之代絹壱疋綿御添
被下置候事
現代語訳
士に仰せ付けられた。
但し二番組へ入り、御城御番を相勤めること。
一 同年三月、躾方師範を数月精出して相勤めたことにより、御褒美として綿一把を下し置かれる旨を仰せ出された。
一 同二年丑年七月、物頭を仰せ付けられた。
一 同三年寅年六月、御預け人入江庄兵衛を酒井多蔵方より請け取り、同七月上田右膳方へ相渡した。
一 同年十二月、組々の足軽・御長柄の者どもが寸志をもって御堀浚え御普請場へ罷り出で、諸事よろしく差図に及び、かつ当八月末より九月初めまで十日の間、組々総出をした節、寒移りにて泥中の業が別して辛労なる儀であったところ、子弟を召し連れ罷り出で手卸し、自身の業にも致し、組の者励々ともなり、格別果敢に行い、御要害がよろしく出来上がったことにより、御褒美として御小袖の代として絹一疋に綿を御添えで下し置かれた。