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コレクション: STAGE1

熱海温泉圖彙 - 翻刻

熱海温泉圖彙 - ページ 22

ページ: 22

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《箱:かはらのゆ》 《箱:十五歳 京水筆》 祭礼(まつり)の時 神輿(じんよ)の上に造(つくり)りたる孔雀(くじやく)に 稲穂(いなぼ)を含(ふくま)する事あり此稲穂あたみの 上町の北に住(じう)する百姓平左衛門が田のうちに て刈(かり)たる稲(いね)の古根より一 茎(けい)を生じて 実(みの)る事毎年 祭礼(さいれい)の時をたがへず一とせ かれが田に稲をせうぜずいかなる事にかと 人〳〵いぶかりしにかの稲をせうずる田の隣(となり) に石をつみてたのへだてとする隣(となり)へむきたる 石の間(あいだ)より稲をせうじて神供とせしに その月のすへに平左衛門が家に不幸(ふかう)ありしが 次のとしは再(ふたゝ)び平左衛門が田よりせうせしとぞ 此一 挙(きよ)に於ても神霊の赫々(かく〳〵)たるをしるべし▲伊豆権現あたみの北十八町 小田原へいたる道のかたはらに鳥居あり走湯山(そうとうざん)東明寺(とうめいじ)と云 別当(べつとう)を般若院(はんにやいん)と而 十二坊あり昔は今よりも広大(こうだい)なりし大社なる事は東鏡(あづまかゞみ)に詳(つまびらか)なり●拾遺(じうい) ●扶木(ふぼく)●松葉(ぜうやう)●歌枕(うたまくら)名寄(なよせ)等に古歌をのせたる旧跡(きうせき)にして神霊(しんれい)のあらたなる事は 普(あまね)く人のしる所也▲古々井(こゝゐ)の社(やしろ)伊豆権現の西北にあり古歌の旧跖(きうせき)也     ○寺院 ▲大 乗(ぜう)寺 日蓮宗 あたみ上町の西半町にあり此寺に日蓮上人自作の木像 あり伝云上人伊豆へ左遷(させん)の時四十二歳の真像(しんぞう)を刻(きざ)み玉ひしを此寺に伝(つた)ふ又 上人 真跡(しんせき)の曼多羅(まんだら)あり信心の人 拝覧(はいらん)をねがへば許(ゆる)して拝(はい)さしむ ▲海蔵寺《割書:妙心寺|の末》上町の南三町 開山 悟庵(ごあん)和尚中 興(こう)潜渓(せんけい)和尚 ▲温泉寺 妙心派 上町の西三町余 伝云 文治五年 頼朝(よりとも)の創構(そうこう)