翻刻
○十二月の月蝕は年の荒(あれ)を主(つかさと)る也
○月蝕に月の色(いろ)赤くあらは旱(ひてり)の徴(しるし)也又地をや
くことくなれは小雨の徴(しるし)也
四時雷雑占
○二月に雷(かみなり)の声(こゑ)を発(はつ)する時に其声やはらかなる
は年ゆたか也又声はけしく驚異【左ルビ・をとろく】あるものは災(わさわひ)
ある也又雷丑寅の方より起るは米の価(あたへ)賤(やす)く
又東方より起(をこ)るは年 豊(ゆたか)也又辰巳の方より起る
は霜はやくふり又 蝗(いなむし)を主る也又南方より起る
は炎旱(ひてり)の徴(しるし)也又未申の方より起るは蝗を主(つかさとる)也
又西方より起るは金鉄(きんてつ)の価(あたへ)貴(たか)く又亥の方
より起るは人に病を生する也又北方より起る
は其年雨ふる事 繁(しけし)也
○二月に雷(かみなり)丑寅の方より起(をこ)りて一ッ鳴(なる)は米の
価 賤(やす)く又東方より起るは其年 豊熟(ゆたかにみのる)の徴(しるし)
也又北方より起るは雨水おほき也
○元日に雷鳴は禾黍麦(のききひむき)来年大に熟(みのる)なり
○正月に雷鳴は人 飲(いん)する事あたはさる也