翻刻
ちから専(もつはら)にしていきほひ迅(けは)し故に雲のあしも
せまりて狭(せは)し是を以てうねをへたて《ルビ:壠|を》をわか
ちて溝澮【左ルビ・みそみそ】をめくり盈(みち)る其もつはら鋭(すると)なるに
よつて也洪範五行伝に雹(あられ)は陰(いん)か陽をおひや
かすといへるは尤も可(よし)也
霧総叙
○霧(きり)は気物をかふむりおほふ也霧は水土の湿気(しつき)
也風ありて吹ちらす時は霧とならす風吹すし
て吹ちらぬ時はみたりにわたりて布て重霧と
なる也又尓雅曰 気発(きはつ)して天 応(おう)せされは霧
となる也
露総叙
○露(つゆ)は水土の湿気(しつき)也 既(すて)に清(きよう)して且微(かつひ)也日中に
のほる時は風のために吹ちらされ日のために
乾(かはか)さる夜にいたりてのほる時は乾す日もなけ
れは冷際(れいさい)にいたりて凝(こり)て露となる也露は
よく万物をやしなひ霜は万物を殺(ころ)すもの也
朱子曰霜はたゝ露 結(むすん)てなる也