翻刻
万物の生長(せいちやう)をいたす也又東北より吹風は人物を
そこなふ也
〇秋分(八月中)より立冬の前後まては正西(まにし)より吹風は万
物の生長をいたす也又正東より吹風は万物
をそこなふ也
〇立冬(十月節)より冬至(とうし)の前後まては西北より吹風は
万物の生長をいたす也又東南より吹風は万
物をそこなふ也
〇冬至(十一月中)より立春の前後まては正北より吹風は
万物の生長をいたす也又正南より吹風は人
身万物をそこなふ也
〇正月節立春の日二月中春分の日四月節立夏の日
五月中夏至ノ日七月節立秋の日八月中秋分ノ日十月
節立冬の日すへて此日の前後三日の間にほと
よき風吹又雨ふる事あれは其後四十五六日の
間天地の気(き)とゝのひて万物うるはしく栄(さかへ)る又
人身も安全(あんぜん)にして病(やまひ)すくなき也 若又(もしまた)右の日より
五六日も前に風雨あれは其後四十五六日の間は
雨しけくふる也又右の日より五六日も後に風
あれは其後四十五六日の間は旱(ひてり)とうかゝふ也