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つみ給へるほとに草もたかくなり野わきにいとゝあれたる心地して月影はかり
そへやむくらにもさはらすさしいりたるみなみおもてにおろしてはゝ君もとみ
にえ物ものたまはすいまゝてとまり侍かいとうきをかゝる御つかひのよもきふ
の露わけいり給につけてもいとはつしうなむとてけにえたふましくない給ま
いりてはいとゝ心くるしう心きもゝつくるやうになんと内侍のすけのそうし給
しを物おもふたまへしらぬ心地にもけにこそいとしのひかたう侍けれとやゝ
ためらひておほせことつたへきこゆしはしはゆめかとのみたとえられしをやう
〳〵思ひしつまるにもさむへき方なくたえかたきはいかにすへきわさにかと
もとひあはすへき人たになきをしのひてはまいり給ひなんやわか宮のいとおほ
つかなくつゆけきなかにすくし給も心くるしうおほさるゝをとくまりり給へな
とはか〳〵しうものたまはせやらすむせかへらせ給つゝかつは人も心よはくみ
たてまつるらむとおほしつゝまぬしもあらぬ御けしきの心くるしさにうけた
まはりはてぬやうにてなむまかて侍ぬるとて御ふみたてまつるめもみえ侍ら
ぬにかくかしこきおほせ事をひかりにてなんとてみ給ほとへはすこしうちまき
るゝこともやとまちすくす月日にそへていとしのひかたきはわりなきわさにな
むいはけなき人をいかにと思ひやりつゝもろともにはくくまにおほつかなさを
いまは猶むかしのかたみのなすらへてものにたまへなとこまやかにかゝせ給へ
り
宮木のゝつゆふきむすふ風のをとにこはきはきかもとを思ひこそやれと
えみたまひてすいのちなかさのいとつらう思給へしらるゝに松のおもはんこ
とたにはつかしう思給へ侍れはもゝしきにゆきかひ侍らんことはましていとは
ゝかりおほくなんかしこきおほせことをたひ〳〵うけ給はりなからみつからは
えなん思たまへたつましきわか宮はいかにおもほししるにかまいりたまはん事
をのみなむおほしいそくめけれはことはりにかなしうみたてまつり侍なとうち
〳〵にい思たまふるさまをそうし給へゆゝしき身に侍れはかくておはしますもい
まいましうかたしけなくなむとのたまふ宮はおほとのこもりけりみたてまつ
りてくはしう御ありさまもそうし侍らまほしきをまちおはしますらんに夜ふけ
侍ぬへしとていそくくれまとふ心のやみもたえかたきかたはしをたにはるく許