Gallicaの日本資料を翻刻!

コレクション: コレクション6

BnF. Département des Manuscrits. Japonais 4322 (3) - 翻刻

BnF. Département des Manuscrits. Japonais 4322 (3) - ページ 6

ページ: 6

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やにくなりつることよ何事もしゆくせにてあり けるとてよろこひ給ひけるいまたおさなきお とい心のうちにつく〳〵とおもひけるはあはれひ めきにはさこそはかりなくおほしめしゝものを 中将殿のかくおもひわすれ給へるかなしさよお そろしの心やとおもひてそでをそしほりける さてもしよきやうてんよりして御ふれいのこゝち おはしけるか二月になり給へはかうをそはしめ させ給ひけるとうの中将をはみかとのれいけいてん をはすさめ給ひていつとなくしよきやうてん にのみこもりいらせ給へはめさましくおほして

現代語訳

なんと憎らしいことよ。何事も宿世によるものであったのだと喜んでいらっしゃった。まだ幼い弟君は心の内でつくづくと思ったのは、ああ、姫君にはあれほどまでに深くお思いになっていたものを、中将殿がこのようにお忘れになってしまった悲しさよ。恐ろしいお心であることと思って、袖を濡らしていた。 さて、承香殿より御不例の気持ちがおありになったが、二月になると香をお焚かせになった。頭の中将を帝は麗景殿をお諌めになって、いつともなく承香殿にばかりお籠もりになるので、目覚ましくお思いになって

英語訳

What a detestable thing! Everything happens according to fate, they said with joy. The still young younger brother thought deeply in his heart: Alas, he had such profound feelings for the princess, yet how sad it is that the Chūjō has forgotten her so completely. What a frightening heart he has, the brother thought, wetting his sleeves with tears. Now, the Shōkyōden had been feeling unwell, but when the second month came, she had incense burned. The Emperor admonished the Reikeiden about the Tō no Chūjō, and since he was constantly secluding himself only in the Shōkyōden, [the Emperor] found this unseemly...