翻刻
像王国「カランガノル」の地にて殊に多くこれを奉す相つた
ふ昔し「イソラ」天より高山の頂に降る此時玖瑰諸花芳香
馥郁し鳥妙音を発水土清浄にして奇相を現す「イ
ソラ」すなはち国人に教を施し人々安楽を得せしめて後ま
た天に昇り去るといふその「ヒスト二ュム」なるもの亦一箇の尊神に
して神道広大にして変化方なし故にその像変形一
ならす或は半身獅子にして半身人なるあり或ハ一頭四臂
なるあり或ハ美麗の童形なるあり此他種々の形なす「ソイ
ケル。セュ」に居る二人の美女その傍に侍す世界の人を守護
することを主るといふその「フラムマ」もまた尊神なりその像
人に異ならすして四の頭あり或ハ曰これ天地を剏造す
るの神なりとその令に従ふ大小の諸神多しといふ
其「ラム」なるものハ又一名「ラモ」といふこれ《割書:釈迦仏|の事也》これ古
の垔人にしてその初めハ至尊の位に居りしかその
妃「シッタ」を辞して道を学ひ遂に一種の法教を興立し
て諸国に教を伝ふその神変奇巧なりといふ此外にも
「キスナ」「インデルシ井ㇳ」「ラワン」「カムダガ」等の諸神又「トルウぺッチ」「デル
シインデ」等の女神あり凡その教中所言甚奇多し或ハ
曰「ヒスト二ュム」一ッの大鷹の頭に座す世界ハその鷹の牙辺に
ありと又或曰ク全世界ハこれ一ッの大牛の頭上にあり故に
その牛たま〳〵頭を揺す時は則地震sりて或ハ曰
世界ハこれ今を去る事十万年前に一ッの卵より生