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コレクション: STAGE9

西洋雜記 坤 - 翻刻

西洋雜記 坤 - ページ 14

ページ: 14

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木四時常に緑なり城郭広大にして形勢円也其周 周廻入尓瑪尼亜の里法にて凡三四里あり造作美麗にし て人居盛なり外ハ環らすに大湟を以てし城ハ皆赤石 を以て檣となす其主毎朝日を拝して礼をなす所の番 獅家水牛虎豹の類甚多し或ハ時有て是を闘ハしめ て娯となす又別に一大都あり労甫(ラエル)といふ此地もまた 美麗冨饒なり是此国主の別都にして夏月の間ハ国主暑 を避んか為に此所に移り居るなり凡そ此国は其殷 富華美なる事天下第一凡そす国主の宝庫に所蓄の 奇珍異宝あけて計ふへからす国主日用の諸器 の如きハ悉く黄金美玉宝石明珠「デヤモント」の類にて 造らさるの器物なしと云      カレキュット国の説 「マルバアル」ハ其地甚大なり是蓋し古の南天竺の地なり 数多自立の王矦有則「カレキュット」古正(コシン)《割書:又作|柯枝》「カナノヲル」「カランガノル」 「アンがメラ」「マニガール」「タノル」「タラハンコル」等の諸国なり其地すへて 豊饒にして諸穀諸菓胡桝生姜肉桂香薬玉石等を生 す其人皆黯赤黒なりその主を称して「サモリン」と云是尊大 なる土地の神といへる義なり其都城も又「カレキュット」と云 其王所貯の宝物きはめて夥し兵威も又すこふる盛なり 戦闘にハ馬に代ゆるに象を以てす国主の伝統の例甚 異なり必すその姉妹の子を立て位をつかしめて