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コレクション: STAGE9

西洋雜記 坤 - 翻刻

西洋雜記 坤 - ページ 21

ページ: 21

翻刻

水に入て火をつよくして是を煮て布巾の類 を以て其水に浸して日に二度其患処を洗ふへし     西洋画に譬論有ㇽ説 彼国の画譬論をなすもの多したとへハ書籍の首 にその撰者の像を図して傍に「エンゲル」《割書:毣ある|天人》を画を或は 笛を吹く形と有ハ「エンゲル」の遠く飛ひ笛声の遥に 達するか如くその人の声価遠聞の意に取る也又 「マアリン」と云人ハ「フランス」国の生れにて「フランス」語と和蘭語 を集めたる釈辞書を著せり其後和蘭の人「ハルマ」と云もの是 を訂正して又釈辞書を著せりその始めの国に上に「ハルマ」 の像を画の下に数箇の人「マアリン」を踏つふし傍に 臭気を避て鼻を掩ふの形あり是その踏つぶす ものハ「マアリン」の書をすてゝ新に訂正するの意を示し 臭気を避るものハ「マアリン」の書は紛雑してよからさる といふ事を示すこゝろなり其外如此の類頗多し 又彼那に昔よりして「ヒツポセンタウリュス」といへる異形の像 有り是その半身ハ人にして半身ハ馬なり是ハ上古の世に 始て「テツサリア」国《割書:地キリイキス」|二属ス》をひらきたる人なり此人其地 にいたりし時馬に騎れりその時「テツサリヤ」の地に至り た馬といふものなり故に土人是を見て大に驚怪して人 馬合して一体なりと思へり其後此人その土人をして教 化せしめ大に徳を施して人皆是に懐くこれによ