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コレクション: STAGE9

西洋雜記 坤 - 翻刻

西洋雜記 坤 - ページ 23

ページ: 23

翻刻

    卵中に文字を書する法 是ハ戦争中の時節にありて遠方へ秘事告んとするに 其間道路を敵の阻絶して信を通しかたきの節に 用ゆるものなり其法没食子明礬を酢にてとき卵の 殻の上に字を出しよく乾かし其後三四日か間是を つよき酢の中に投し而後是を乾かして遠きに送 る途中にて人是を見るともあへてしる事なし彼方に 送けるに及てその卵の殻を去れハ白上に文字ありて事 辨すへし又ハ明礬没食子を酢にてとき殻上より出し よく是を乾かして後その卵を塩水にて煮る事 判時はかりにして殻上の文字消散して中の白身に 字存する也      天下文字の説 天下文字書法凡四ッ漢土の字は前よりして後にすゝむ 蒙古満州等の字は后よりして前にすゝむ是ハ堅行 なり他の諸国ハ皆横行也其内に右行と左行あり書法 四体にして亦奇也漢土に於てすら尚古文科斗の類 識りかたきもの多し又唐の則天の十二字の如き琴譜 笛譜の字の如き道家の符字の如き客商所数字の 如き又数種あり朝鮮に諺文り琉玖に古天人所伝 の文字といへるものあり安南に一種の国字あり《割書:李仙根の|安南雑記》《割書:に曰安南所造の国字数十あり多くハ土旁を加ふと|云或ハいはく安南の国字是黎字と名つく》遼の大祖の