翻刻
【虚字 三文字共に穴冠、「はまぐり」は穴冠の下に嫁、「あかがひ」は同じく乳母、「しゞみ」は娘の字を嵌めた合字】
【本文】はまぐりはよめにあかゞひうばなれど
むすめのあなはしゞみかひなり
○/是(これ)は/開(ぼゝ)を/貝(かひ)るゐに
たとへたる文/字(じ)也
げいしやはすはる
/酢貝(すがひ)也/蜑(あま)は
水貝/子持(こもち)
/女房(にようぼ)は/子安(こやす)
/貝大年増(がひおほどしま)は
さゞいから/黒(くろ)
/陰戸(つび)はからす
/貝川柳点(がひせんりうでん)
の/狂句(きやうく)にも
はまぐりは
/初夜赤貝(しよやあかがひ)は/夜中(よなか)なりこれによつ
て/花(はな)よめをはまぐりとよむ也
○又/乳母(うば)のゑてものさながら/赤(あか)
/貝(がひ)にちがひなければ/乳母(うば)の/穴(あな)
にて/赤貝(あかゞひ)とよむすべて
/文字(もじ)は/理詰(りづめ)なるものなり
○/貝(かひ)の中にてもわけてちいさき
は/蜆(しゞみ)なり/舌(した)やわらかくしてま事
に/子娘(こむすめ)の/陰戸(いんこ)のごとしされど
/毎夜(まいよ)わが/指(ゆび)を/入(い)れくじり
きのいく事をおぼへしはおめこも
すこしは大きくなるゆへ
/同(おな)じ/娘(むすめ)にてもこれは
なりひらとよむなり
【下段吹出】「三本いれてまだおかつたるいは
たいがいなまらではすいふろ▲
おけでごぼうだらう