翻刻
《題:当世料理筌(とうせいりやうりせん) 凡例》
○正月より十二月まてうぃ」月々に分(わけ)
て通例(つうれい)の料理(りやうり)を集(あつ)む初心(しよしん)の人(ひと)
一度(いちど)見(み)ればいかやうの料理(りやうり)にても
こゝろやすく調(とゝのひ)見得(みへ)よろしく
出来(てき)候事 妙(めう)なり
○月々(つき〳〵)にわけたれども前後(せんご)
の月は見合(みあはせ)用(もち)ゆべし
○月毎(つきごと)のすへに其月(そのつき)用意(ようゐ)其?品?
または食物(しよくもつ)たくはへやうの秘伝(ひでん)を
のす
○毎月(まいつき)初(はじめ)に魚類(ぎよるい)の料理(りやうり)をのせ
次(つき)に精進(しやうしん)の料理(りやうり)を出(いだ)す
○鱠(なます)はさし身(み)に遣(つか)ひ汁(しる)は吸物(すいもの)に遣(つかひ)
煮物(にもの)は平(ひら)。大平(おほひら)。茶(ちや)わんに入。ふた物(もの)。
菓子(くはし)わん。などに見合(みあはせ)色品(いろしな)を
取合(とりあはせ)つかひける尤(もつとも)椀中(わんちう)を
きれいに仕立(したて)出(いだ)すべし
《題:正月飲食《割書:并| 》料理献立》
禁物
狸肉(たぬきにく)此月くらへば神(しん)を損(そんす)○葱(ひともじ)此月
くらへば魚(うほ)に種物(しゆもつ)を生(せう)ず○梨(なし)蓼(たて)
よろしからす○鯣?魚 頭(かしら)春は虫あり食
すへからず○鳥(とり)獣(けだもの)魚類(きよるい)の肝(きも)○酸(すき)もの
春は喰(くらふ)
べからず
好物
春はあまきものを喰
べし脾(ひ)を養(やしな)ふてよし
料理
汁(しる)《割書:汁物|にも|用ゆ》
白うを《割書:すまし○|みそ》
《割書:青のり|長きまゝにて用》
小■たゝき《割書:□|みそ》
《割書:青菜○|たかく?たゝき》
鯛(たい)白ゆき 小串
《割書:かいわりな|みそ。すまし》
へぎ鮑《割書:小口|より|うすく|へぐ也》
《割書:岩たけ|みそ○すまし》
きんこ《割書:
大切に|して》
《割書:松露|みそ○うすくず》
かき《割書:みそ|すまし》
《割書:浅草のり| 》
たいらぎ
《割書:つぶ推?たけ|■みそ》
海老すり身
《割書:きくらげ|たゝきな》
もうを《割書:一名|あこ》 《割書:吸口| ねぶか》
塩なすび《割書:塩出し|小口切 赤みそ》
梅の花玉子
《割書:吸口|梅の□□》
鱠《割書:差身(さしみ)|にも|用ゆ》
たい 糸つくり
はり大根
赤貝
きくらけ
せり ぢくはかり
二はいす
鯔(ぼら)ひら作り すみそ
岩たけ。芽たで
鴨《割書:さき身|にして》 ■■
山うと 《割書:すみそ○|い□たけ》