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翻刻
文亀年中此山林に貴き
隠逸(いんいつ)の僧小庵を結(むす)び十一面
観音の秘法を修行しけるが
或時山林を巡(めぐ)る折しも尾
七ツ有る霊亀菅神の木
像を甲(かう)に負(おび)て樹下に来
れるを彼僧 感得(かんとく)し其後
小庵を亀尾山永正寺と号
し一宇を創建して本社
をも営(いとな)み此霊像を安置
す故に七尾天神と懸称
するよし古老の口碑に伝
ふるまゝを図せり
七尾天神
出現の図
【落款】
法眼梅山筆【印】
現代語訳
文亀年間(1501-1504年)にこの山林に高貴な隠遁の僧が小さな庵を結び、十一面観音の秘法を修行していた。ある時、山林を巡っている際に、尾が七つある霊験あらたかな亀が菅原道真の木像を甲羅に背負って樹の下にやって来るのを、その僧が感得した。その後、小庵を亀尾山永正寺と号し、一つの寺を創建して本社も営み、この霊験ある像を安置した。故に七尾天神と呼び称するということを、古老の口伝に伝わるままを図に描いたものである。
七尾天神
出現の図
【落款】
法眼梅山筆【印】