東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: 学校教材発掘プロジェクト 7 増補頭書訓蒙図彙大成

増補頭書訓蒙図彙大成 10巻 6:巻之12-13 - 翻刻

増補頭書訓蒙図彙大成 10巻 6:巻之12-13 - ページ 25

ページ: 25

翻刻

【上段】 ○鶉(うづら)はひよどりの大(おゝい) さほどありて丸(まる)き形(かたち) なり惣身(さうしん)こまかなる ふあり赤(あか)ふ黒(くろ)ふの二 品(ひん)あり秋(あき)のすへに至(いた) りてなく人 此声(このこゑ)をは 賞(しやう)じて多(おゝ)く籠(こ)に入(いれ) てかふ粟(あわ)をこのんで食(くら) ふあぶり食(しよく)すれば五 臓(ざう)をおぎなひ中(うち)をま すなり ○吐綬鶏(とじゆけい)は大(おゝい)さ鶏(にはとり) のごとし頭雉(かしらきじ)に似(に) たり羽(はね)の色(いろ)黒黄(くろき)に してほしあり項(うなじ)に 嚢(ふくろ)ありて肉綬(にくじゆ)を納(おさむ) 日和(ひより)よく快(こゝろよ)き時(とき)はこの 嚢(ふくろ)をのばしあそぶ ○山鵲(さんじやく)は鵲(かさゝぎ)のごとく にして色黒(いろくろ)く文采(もんさい) あり觜(はし)あかく尾長(をなが)く してとをく飛(とぶ)ことあ たはず 【下段】 鶉(しゆん) うつら 吐綬鶏(としゆけい) 山鵲(さんじやく)

現代語訳

【上段】 ○ウズラ(鶉)はヒヨドリの大き さほどで丸い形 をしている。全身に細かな 斑がある。赤褐色と黒褐色の二 種類がある。秋の終わりになる とさえずる。人はこの声を 愛でて多く籠に入れ て飼う。粟を好んで食べ る。焼いて食べると五 臓を補い、体内を 強くする。 ○トジュケイ(吐綬鶏)は大きさは鶏 のようで、頭はキジに似 ている。羽の色は黒黄色で 星のような模様がある。首筋に 袋があって肉質の飾りを収める。 天気がよく気持ちの良い時はこの 袋を伸ばして遊ぶ。 ○サンジャク(山鵲)はカササギのよう で色は黒く美しい模様 がある。くちばしは赤く尾が長く て、遠くまで飛ぶことは できない。 【下段】 ウズラ トジュケイ サンジャク

英語訳

[Upper section] ○The Uzura (quail) is about the size of a bulbul with a round shape. Its entire body has fine spots. There are two varieties: reddish-brown and blackish-brown. At the end of autumn it sings. People appreciate this voice and often keep them in cages. They prefer to eat millet. When roasted and eaten, they supplement the five organs and strengthen the body. ○The Tojukei (turkey) is the size of a chicken. Its head resembles a pheasant. The feather color is black-yellow with star-like patterns. It has a pouch on its neck that contains a fleshy ornament. When the weather is fine and pleasant, it extends this pouch to play. ○The Sanjaku (mountain magpie) is like a magpie but black in color with beautiful patterns. Its beak is red and tail is long, but it cannot fly far distances. [Lower section] Uzura (quail) Tojukei (turkey) Sanjaku (mountain magpie)