翻刻
従
貞昭様沙綾五巻従
寿鳳院様綿五把被下置候事
一同月於 御前
貞昭様御婚礼御用首尾克相勤候
に付御羽織壱被下置外に御供番御使を以
銀子十枚御/肴(肴)一折被下置候事
一同年閏七月去暮勤番之節
寿鳳院様御殿新建御普請之儀品々
御用繁多之砌彼是辛労宜致成就候
に付継御上下壱具被下置候事
一同月去春中被下置候御加増弐百石之
御物成当年ゟ御渡被下置候旨被
仰出候
但右御加増御物成之儀に付而は去春
中御詫申上候趣も在之候得とも別而繁々
勘番罷登失墜も有之儀に付御渡
被下置候儀に候得は此上御侘等決而
申上間敷と 思召候旨被 仰出候
事申
現代語訳
貞昭様から沙綾五巻、寿鳳院様から綿五把を下し置かれた件。
一、同月、御前において貞昭様の御婚礼御用の首尾をよく相勤めたことにより、御羽織一着を下し置かれ、その他に御供番の御使いを以て銀子十枚、御肴一折を下し置かれた件。
一、同年閏七月、去る暮れの勤番の節、寿鳳院様の御殿新建普請の儀について品々御用が繁多の砌、あれこれと辛労をよく致し成就したことにより、継御上下一具を下し置かれた件。
一、同月、去る春中に下し置かれた御加増二百石の御物成を当年より御渡し下される旨を仰せ出された。
但し右の御加増御物成の儀については、去る春中に御詫びを申し上げた趣旨もあったけれども、別して繁々と勘定番に罷り登り、失墜もあった儀につき御渡し下される儀であるから、この上は御詫び等は決して申し上げるまいと思し召される旨を仰せ出された件。