翻刻
【モモーーーーーーーーーーーーーーー】
桃(トウ)花 本草和解曰
和名 毛茂(モヽ)
壬午如月中日
【印】木類
【印】薬草
大和本草曰
松江府志曰桃花
千葉 ̄ニシテ而大 ̄ニ紅 ̄ナル者
名_二縫桃 ̄ト_一深紅 ̄ナル者
緋棑 ̄ト云白 ̄キ者 ̄ハ碧
桃 ̄ト云
和名類聚抄 ̄ニ曰 桃子(モヽ)
漢武内伝 ̄ニ曰西王母 ̄カ桃三千年 ̄ニ
一タヒ生_レ実西王母ハ仙人ノ名也
桃 ̄ハ音陶 和名 毛々
楊氏漢語抄 ̄ニ云 錦桃
万葉 我宿ノ早桃ノ下ニ月夜見シ
ミタ心ヨシウタテ此ゴロ 人丸
大和本草
【印】果木類【ここまで】 ̄ニ載之
或書云
伊弉諾(イサナキノ)尊採_二桃 ̄ノ子三
箇 ̄ヲ_一撃 ̄ツ_二《振り仮名:火■女|ヒサメ》 ̄ヲ_一悪卒皆
去 ̄ル依 ̄テ勑 ̄シテ_二桃樹 ̄ヲ_一名 ̄テ曰 ̄フ_二
稜威神(イツノカン)富 ̄ノ命 ̄ト_一又有 ̄リ_二
日本記 ̄ニ_一以_レ桃 ̄ヲ逐 ̄フ_レ鬼 ̄ヲ
事和漢 ̄ノ事実相同
【スモモーーーーーーーーーーーーーーー】
李花 二品
一種白花者有
同年如月廿有
五日写
【印】果木類
増補多識編五果類ニ曰
李(リ)《割書:和|名》 《割書:須毛|毛》 《割書:異|名》嘉慶(カケイ)子
和名類聚抄 ̄ニ曰
李子(スモヽ)
兼名苑 ̄ニ曰
李 ̄ハ音里一名黄吉
和名 須毛々
和漢三才図会五果類 ̄ニ載
《振り仮名:李|スモヽ|唐音リイ》 《割書:音|里》
嘉慶子
居凌迦《割書:梵書》
和名 須毛々
麦李
和名 左毛々
李 ̄ハ形如 ̄シ_レ桃 ̄ノ而味帯 ̄ル_レ酸 ̄ヲ故
称_二酸桃(スモヽ) ̄ト_一
【ヒガンザクラーーーーーーーーーー】
【印】花木
彼岸桜花
壬午如月中日
現代語訳
【桃】
桃(トウ)花 本草和解に曰く
和名 毛茂(モモ)
壬午如月中日
【印】木類
【印】薬草
大和本草に曰く
松江府志に曰く 桃花
千葉にして大きく紅なる者を
縫桃と名づけ、深紅なる者を
緋棑と云い、白き者は碧
桃と云う
和名類聚抄に曰く 桃子(モモ)
漢武内伝に曰く 西王母の桃は三千年に
一度実を生ず。西王母は仙人の名なり。
桃は音陶 和名 毛々
楊氏漢語抄に云く 錦桃
万葉 我が宿の早桃の下に月夜見し
心よし歌いてこの頃 人丸
大和本草
果木類に載せ之
或る書に云う
伊弉諾(イザナギノ)尊、桃の子三
個を採り、火■女(ヒサメ)を撃つ。悪卒皆
去る。勅に依りて桃樹を名づけて曰く
稜威神(イツノカン)富の命と。また
日本記にあり。桃を以って鬼を逐う
事、和漢の事実相同じ
【スモモ】
李花 二品
一種白花者有り
同年如月廿有
五日写す
【印】果木類
増補多識編五果類に曰く
李(リ) 和名 須毛毛 異名 嘉慶(カケイ)子
和名類聚抄に曰く
李子(スモモ)
兼名苑に曰く
李は音里、一名黄吉
和名 須毛々
和漢三才図会五果類に載す
李(スモモ、唐音リイ) 音里
嘉慶子
居凌迦(梵書)
和名 須毛々
麦李
和名 左毛々
李は形桃の如くして味酸を帯ぶる故に
酸桃(スモモ)と称す
【ヒガンザクラ】
【印】花木
彼岸桜花
壬午如月中日