東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: 学校教材発掘プロジェクト 6

女今川状百人一首女手習状女教小倉色紙 全 - 翻刻

女今川状百人一首女手習状女教小倉色紙 全 - ページ 58

ページ: 58

翻刻

【右丁 上段】 ○待賢門院  堀川 神祇伯(しんぎはく)顕仲(あきなか)女(むすめ) 具平親王(ともひらしんわう)  師房(もろふさ)  顕房(あきふさ)  顕仲(あきなか)  堀川(ほりかは)《割書:待賢門院|女房》 待賢門院(たいけんもんいん)ハ鳥羽(とはの) 院(いんの)后(きさき)崇徳院(しゆとくいん)白(しら) 川院(かはのいん)二代(にたい)ノ母后(ぼこう) 大納言(だいなごん)公実(きんさねの)女(むすめ) 白川院 御嫡子(おんちやくし) 云云 【同 中段】 此哥の心はのちのあしたつかわしたる 哥なりながからんとはくろかみのゑん ご又けさわかれていつをかまたん といふ事によそへてよみたる也 くろかみといふよりみだれてもの をもふといひたるゑんなりなが からんは人の心をさして云みだれ てはわが心なり長からん心もしら ずとはゆくすへかけてちぎりしこと 人の心はかはるならひなればいかゞ あらんもしらす今朝のわかれにて おもひみだれるとなり ○季注今朝の字 後朝(こうてう)の心        あきらかなり 【同 下段】  待賢門院(たいけんもんいん)     堀川(ほりかは) ながゝ  らむ 心(こゝろ)も しら  ず くろかみ    の みだれ    て けさは 物(もの)をこそ    思(をも)へ 【左丁 上段】 ○道因法師 為輔(ためすけ)《割書: |高藤公》  《割書:罡?孫中納言》  惟孝(これたか)《割書:従五位下》  惟憲(これのり)《割書:大弐|正五位下》  憲房(のりふさ)《割書:四位下》  敦輔(あつすけ)  清孝(きよたか)《割書:治部卿》  敦頼(あつより)  《割書:従五位下|   左馬頭》   道因法師 【同 中段】 此哥の心は恋にせつかく思ひわび きえはてぬへきいのちながら扨も あるものをとよみ出したゝうきに たへすかぎりもなくこほるゝは なみだ也けりとわが心をことはり てなげきたる也此五文字に思ひ わびとは思ひふり〳〵ていへる也 さりともと思ふ人はつれなくなり はてゝきはまり行すへの心なり ○季注おもひわびさやうにて たにもいのちは有をうきに     かんにんならざる           かと      なみたを諫言し     たるていあるか 【同 下段】  道因法師(どういんほつし) おもひ  わび さても 命(いのち)  は ある  もの    を うきに   たえぬは なみだなりけり