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【右丁 上段】
○待賢門院
堀川
神祇伯(しんぎはく)顕仲(あきなか)女(むすめ)
具平親王(ともひらしんわう)
師房(もろふさ)
顕房(あきふさ)
顕仲(あきなか)
堀川(ほりかは)《割書:待賢門院|女房》
待賢門院(たいけんもんいん)ハ鳥羽(とはの)
院(いんの)后(きさき)崇徳院(しゆとくいん)白(しら)
川院(かはのいん)二代(にたい)ノ母后(ぼこう)
大納言(だいなごん)公実(きんさねの)女(むすめ)
白川院 御嫡子(おんちやくし)
云云
【同 中段】
此哥の心はのちのあしたつかわしたる
哥なりながからんとはくろかみのゑん
ご又けさわかれていつをかまたん
といふ事によそへてよみたる也
くろかみといふよりみだれてもの
をもふといひたるゑんなりなが
からんは人の心をさして云みだれ
てはわが心なり長からん心もしら
ずとはゆくすへかけてちぎりしこと
人の心はかはるならひなればいかゞ
あらんもしらす今朝のわかれにて
おもひみだれるとなり
○季注今朝の字 後朝(こうてう)の心
あきらかなり
【同 下段】
待賢門院(たいけんもんいん)
堀川(ほりかは)
ながゝ
らむ
心(こゝろ)も
しら
ず
くろかみ
の
みだれ
て
けさは
物(もの)をこそ
思(をも)へ
【左丁 上段】
○道因法師
為輔(ためすけ)《割書: |高藤公》
《割書:罡?孫中納言》
惟孝(これたか)《割書:従五位下》
惟憲(これのり)《割書:大弐|正五位下》
憲房(のりふさ)《割書:四位下》
敦輔(あつすけ)
清孝(きよたか)《割書:治部卿》
敦頼(あつより)
《割書:従五位下| 左馬頭》
道因法師
【同 中段】
此哥の心は恋にせつかく思ひわび
きえはてぬへきいのちながら扨も
あるものをとよみ出したゝうきに
たへすかぎりもなくこほるゝは
なみだ也けりとわが心をことはり
てなげきたる也此五文字に思ひ
わびとは思ひふり〳〵ていへる也
さりともと思ふ人はつれなくなり
はてゝきはまり行すへの心なり
○季注おもひわびさやうにて
たにもいのちは有をうきに
かんにんならざる
かと
なみたを諫言し
たるていあるか
【同 下段】
道因法師(どういんほつし)
おもひ
わび
さても
命(いのち)
は
ある
もの
を
うきに
たえぬは
なみだなりけり