翻刻
甚太夫かたきこゝろにて【甚太夫、敵心にて】
女中ととも〴〵たき川を【女中と共々、滝川を】
にくゝおもひほかに【憎く思い、他に】
しあんもなくうしの【思案もなく、丑の】
ときまいりと【刻参りと】
こゝろづき【心付、】
まつあたまの【先ず、頭の】
うへのらうそく【上の蝋燭】
たてかなくては【立が、なくては】
なるまいと【なるまいと、】
かまくらちうの【鎌倉中の】
ふるもの見せを【古物店を、】
せんぎして【詮議して】
見れど【見れど、】
きうな事ゆへ【急な事故、】
ひとつも【一つも】
なし【なし、】
三ほん【三本】
あし【足】
□□
ごとくと【五徳と】
□て【まで?】
こゝろ【心】
づけども【付ども、】
さきか【先が】
まかつて【曲がって】
いるゆへ【いる故】
らうそくが【蝋燭が】
たゝず【立たず、】
しかくな【四角な】
ごとくにては【五徳にては、】
あしが一つほん【足が一本】
おゝしらうそくの【多し、蝋燭の】
ものいりは【物入りは】
かまわねども【構わねども】
四ほんといふは【四本というは】
きゝおよばす【聞き及ばす】
い□□【くら?】もふるいのが【古いのが】
ありそうなものひとつも【ありそうなもの、一つも】
ないといふものはゑんしう【ないというものは、遠州】
はままつじやないが【浜松じゃないが】
ひろいよふで【広い様で】
せまいとおもふ【狭いと思う。】
【右頁下】
むこふの【向こうの】
てつやかんは【鉄薬缶】
いくらだの【幾らだの】
【右頁左】
ぎん三両で【銀三両で】
ごさります【御座ります】
【左頁下】
此
足
に
□□
なは
ないかの