翻刻
わかとの【若殿】
身もち【身持ち】
ほふらつは【放埓は】
はんはの忠二が【番場の忠二が】
しわざにて【仕業にて】
そのきよに【その虚に】
のつておゝくの【乗って、多くの】
御用金を【御用金を】
ぬすみ【盗み】
いたし【致し】
たれも【誰も】
しらぬと【知らぬと】
おもひ【思い】
まし〴〵【まじまじ】
しやあ【しゃあ】
〳〵【しゃあ】
として【として】
いれば【居れば】
そばの【側の】
もの【者】
でも【で】
しらね共【知らね共】
てんとう【天道】
さまは【様は】
御そんじ【御存じ】
にて【にて】
すこしの【少しの】
事より【事より】
あ□□
あら【顕れ】
われ
もふ【毛】
せん【氈】
かぶり【被り】
よりかせには
うけとり
にくけれども
わりたけ【割竹】
にてたゝき【にて叩き】
だされ【出され】
けれとも【けれども】
おきの【御気の】
とくと【毒と】
いふものも【言う者も】
なく【なく】
いつかちう【一家中】
くちを【口を】
そろへて【揃えて】
そうた【そうだ】
ろう〳〵と【ろう、そうだろうと】
いふもの【言う者】
ばかり【ばかり】
【右頁下】
くさそうしのせりふの【草双紙の台詞の】
とふりたいぼくの【通り,大木の】
はへぎはたち【生え際、立ち】【「大木の生え際」は当時の流行語】
ませい
【左頁下】
忠二〳〵【忠二、忠二】
□この
くわへはじつ
ちやうと
わり竹にて【割竹にて】
たゝく【叩く】