みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE9

天変地異 - 翻刻

天変地異 - ページ 24

ページ: 24

翻刻

雨(さめ)に限(かぎ)らず爆布(たき)の水烟日輪(みづけぶりにちりん)より光(ひかり)を受(う)け現(あら)は るゝあり又日光(またにつくはう)を背(せ)に負(を)ひ含(ふく)みし水(みづ)を噴(ふ)き出(いだ) さば目前(めのまへ)に環状(たまきかた)の虹(にじ)を生(せう)ずべし「さいき」と云(い)ふ 人(ひと)は天竺(てんぢく)の「がわつ」山中(さんちう)にて高(たか) ̄サ三百(さんびやく)五十間(ごじうけん)の絶(ぜつ) 壁(へき)より間近(まぢか)く騭(のぼ)りたる虹(にじ)を見(み)たるに全環鮮(ぜんくわんあざや)か に輝(かゞや)き美麗(びれい)を極(きは)め且環(かつくわん)の中(うち)に己(おのれ)を始(はじ)め同行(どうかう)の 朋友(ほうゆう)並(ならび)に馬抔(うまなど)の象映(かたちうつ)りたるを見(み)しことありと 云(い)ふ   九日(こゝのつのひ)同時(どうじ)に出(い)でたる事(こと) 大古(おほむかし)唐土(もろこし)に堯(げい)と云(い)へる帝(みかど)ありしが此帝(このみかど)の時(とき)九(こゝのつ) の日輪同時(にちりんどうし)に天(てん)に輝(かゞや)きしを羿(げい)と云(い)ふ弓(ゆみ)の上手(じやうづ) 之(これ)を射落(ゐおと)したりと云(い)ふ説(せつ)あれども固(もと)より信(しん)ず べき説(せつ)にあらず日輪(にちりん)の数(かづ)あるが如(ごと)く見(み)ゆるは 間々(ま〳〵)あることなれども堯(げい)が矢(や)の達(たつ)すべきにも あらず且射(かつゐ)て墜(おつ)るべきにもあらず爰(こゝ)に彼千六(かのせんろく) 百三十年(ひゃくさんじうねん)我寛永七年(わがくはんえいしちねん)日耳(ぜる)曼国(まんこく)の天文学者(てんもんがくしや)「すき いまる」と云(い)ふ人或(ひとあ)る日(ひ)日輪(にちりん)の周辺(まはり)に一 ̄ツの暈(かさ)を 生(せう)じたるを見しが漸(やうや)く二重(ふたへ)三重(みへ)となり遂(つい)に四(よ)