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コレクション: STAGE9

天変地異 - 翻刻

天変地異 - ページ 28

ページ: 28

翻刻

世(よ)に流星或(りうせいあるひ)は火(ひ)の玉抔(たまなど)と唱(とな)ふるものにてこの 星(ほし)は元来石塊(くはんらいいしくれ)なれば地抔(ちなど)と斉(ひと)しく自己(をのれ)には光(ひかり) なきものなれどその周(めぐ)り行(ゆ)く速さ極(はやきは)めて神速(しんそく)な るゆへ空気(くうき)と触れ当(あた)り燧石(ひうちいし)の打火刀(ひうちがま)と触(ふ)れ火(ひ) を放(はな)つの理合(りあい)にて光(ひかり)を放(はな)つものと云(い)ふ偶(たま〳〵)に地(ち) と間近(まちか)く来(く)るもの地(ち)の物(もの)を引(ひ)く力(ちから)に引(ひ)かれ落(をつる) 事あるを唐土(もろこし)の書冊(かきもの)に書記(しる)し某(それがし)の国(くに)に墜(をち)る石(いし) ありと云(い)ひ欧羅巴(やうろつぱ)の諸国(しよこく)にも奇物(きぶつ)を集(あつ)め置(を)く 場所(ばしよ)へ列(つら)ね置(を)き諸人(しよにん)に見物(けんぶつ)させ我国(わがくに)にも諸方(しよはう) に墜(おち)し例(ため)しあり余自(よみづ)から其石(そのいし)を見(み) たる人(ひと)の話(はな) しを聞(き)くに尋常(じんじやう)の石(いし)と異(こと)なることなき様(やう)なれ ども少(すこ)しく色黒(いろくろ)く之(これ)を砕(くだ)き吟味(ぎんみ)すれは全(まつた)く地(ち) 上(じやう)の石(いし)と質(しつ)を異(こと)にすると云(い)ふ九月十月(くぐはつじうぐはつ)の間(あいた)に 此星(このほし)を見(み)ること多(おほ)きは此星の周(めぐ)り行く道筋丁(みちすぢてう) 度(ど)此頃(このころ)に至(いた)り地球(ちきう)の道筋(みちすぢ)と互(たかひ)に近(ちか)く来(く)るがゆ へなり    陰火(いんくわ)の事(こと) 光(ひか)りあれば熱(あつ)く熱(あつ)ければ光(ひかり)あるは一般(いつはん)の法(ほう)な