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コレクション: STAGE9

天変地異 - 翻刻

天変地異 - ページ 8

ページ: 8

翻刻

に極(きは)まれり元来(ぐわんらい)越歴(ゑれきとる)とは天地間(てんちけん)の万物(ばんぶつ)に具(そな)は  りたる一種(いつしゆ)の気(き)にて万物(ばんぶつ)皆多少(みなたしよう)に此気(このき)を持(たも)た ざるはなし琥珀(こはく)と硝子(びいどろ)とに最(もつと)も多(おほ)く人(ひと)の体中(からだうち)  にも此気(このき)具(そな)はりたる証拠(しやうこ)には試(こゝろみ)に白(しろ)き紙(かみ)を三(み) 重(ゑ)か或(あるひ)は四重(よゑ)に畳(たゝ)み暫(しばし)の間(あいだ)。火(ひ)にて暖(あたゝ)め板(いた)或(あるひ)は 畳(たゝみ)の上(うへ)に置(お)き手早(てばや)く爪先(つめさき)にて六七度(ろくしちど)も摩(こす)り灯(たう) 心(しん)の如(ごと)き軽(かろ)きものへ近寄(ちかよ)せなは灯心(たうしん)忽(たちま)ち紙(かみ)に  附着(くつゝく)べし全(まつた)く紙(かみ)の越歴(ゑれきとる)。人身(じんしん)の越歴(ゑれきとる)に感動(かんだう)され たるゆへなり暗夜(やみよ)に之(これ)を 試(こゝろ)みなは爪先(つめさき)より火(ひ) 花(ばな)の出(いづ)るを見(み)るべし此即(これすなは)ち越歴(ゑれきとる)の火花(ひばな)なり其(その) 灯心(たうしん)を引(ひ)き附着(ふちやく)する所以(わけ)は紙(かみ)に起(おこ)りたる陽(よう)の 越歴(ゑれきとる)。灯心(とうしん)の陰(いん)の越歴(ゑれきとる)に合(あ)はんとするがゆへな り却説(さて)陽(よう)の越歴(ゑれきとる)陰(いん)の越歴(ゑれきとる)とは琥珀(こはく)に起(おこ)りたる          越歴(ゑれきとる)を陰(いん)とし硝子(びいどろ)に起(おこ)          りたる越歴(ゑれきとる)を陽(よう)とす之(これ)          を試(こゝろ)むる法(はう)は図(づ)の如(ごと)く           山吹(やまふき)の樹心(しん)にて小(ちいさ)き玉(たま)          を造(つく)り絹糸(きぬいと)にて鴨居(かもゐ)よ