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コレクション: STAGE9

天変地異 - 翻刻

天変地異 - ページ 9

ページ: 9

翻刻

り釣(つ)り下(さ)げ琥珀(こはく)或(あるひ)は樹脂(やに)を摩(こす)り越歴(ゑれきとる)を起(おこ)し之(これ) に近寄(ちかよ)せなば玉馳寄(たまはせよ)りて之(これ)と附着(くつゝ)き暫(しばらく)ありて 復(ま)タ離(はな)れ元(もと)の位(くらい)に帰(かへ)るべし既(すで)に離(はな)れて後(のち)は再(ふたゝ)び  琥珀(こはく)或(あるひ)は樹脂(やに)を近寄(ちかよ)するとも避(さ)けて附着(くつゝ)かず 是両(これふたつ)ながら陰(いん)の越歴(ゑれきとる)なれば相嫌(あいきら)ひて引(ひ)かざる  なり然(しか)るに硝子(びいどろ)を摩(こす)り越歴(ゑれきとる)を起(おこ)したるものを  近(ちかづ)くれば玉(たま)忽(たちま)ち馳寄(はせよ)りて之(これ)と附着(くつゝ)べし是(これ)陰(いん) 陽(よう)相合(あいあ)ふがゆへなり斯(か)く越歴(ゑれきとる)は陰陽相合(いんようあいあ)はん とするの性(せい)あり故(かるがゆへ)に合(あ)へは静(しづ)まりて顕(あら)はれず 離(はな)るれば動(うご)ひて合(あ)はんとす此理合(このりあい)より陽(よう)の越(ゑれき) 歴(とる)を起(おこ)したる雲(くも)と陰(いん)の越歴(ゑれきとる)を起(おこ)したる雲(くも)との  間(あひだ)に越歴(ゑれきとる)の移(うつ)り通(かよ)ふことあり或(あるひ)は陰(いん)の雲(くも)より 陽(よう)の雲(くも)に移(うつ)ることあり或(あるひ)は下(しも)に移(うつ)るべき雲(くも)な くして直(たゞち)に地(ち)に伝(つた)はることあり是(これ)雷撃(らいげき)の起(おこ)る 所以(わけ)にて其(その)速(はや)サは脈(みやく)一(ひと)ツの間(あいだ)に二十八万里(にじうはちまんり)を行(ゆ)く  ものなり斯(か)く光(ひかり)は神速(しんそく)なるに音(おと)は唯(たゞ)脈(みやく)一(ひと)ツの間(あいだ) に二百間(にひやくけん)を馳(は)するものゆへ光(ひかり)の速(はや)サは算用(さんよう)に入(い) らざるものにして雷(かみなり)の落(おつる)と落(おち)ざるを知(し)るの法(はう)