翻刻
往反(わうへん)不自由(ふしゆう)なるときに。開印(ひらきしるし)を不(す)_レ用(もちゐ)。残(のこす)印と此(この)係(つなき)印と
二本を《割書:係印は残印より五間も|十間も除けて立るか吉》正當(まかね?)に立(たて)て《割書:係印を不_レ用ときは。開印を|立へき事勿論なり。係印を》
《割書:用るときは。開印不_レ立して害なし。故に開除の間に沼河なと|あるときは。往来せましき為に係印を用て開印を不_レ立事有》本座の残印
より此係印を見通(みとをし)て《割書:爰にては係印を開印の|代りに用たるこころなり》本座の盤(ばん)の平正(へいしやう)
を極め。然(しから)して開地(かいち)に移(うつ)り彼所(かしこ)より此二本の印《割書:残印|係印》を一條(ひとすじ)に
眈視(みこみ)て正當(まかね?)に再見(ふたみ)し盤を居(すへ)る為(ため)の印(しるし)なり。《割書:残印を一本立る|事は尋常の例》
《割書:なり。然ども開除の間に沼河にありて。往来不自由なる時は。開印立がたき|故に。再見すべき目印なし。爰をもて残印と係印と二本を正當に立て。本座に残し。》
《割書:是を正當にとりて再見するなり。是開地へ往来|せずして。其條理すらも違ふ事なき良法なり》此|係印(つなきしるし)は開地へ往来(わうらい)
不自由(ふじゆう)なる時(とき)のみにとかぎらず。毎術(まいじゆつ)用(もちゐ)ても利(り)多(おヽ)かるべし。
所謂(いはゆる)種印(たねしるし)とは。本座と開地との間(あいだ)に沼(ぬま)か河(かは)か有(あり)て。開除(かいじよ)の町(てう)
間(けん)いかほどゝも量(はかり)がたき時に。これを量(はか)るに用(もち)や。其|法(はふ)本座
にて開地まての遠程(とをさ)を先量(せんりやう)し。其三分が一の間数(けんすう)を積(つも)りて。
前(まへ)へ成(なり)とも後(うしろ)へなりとも勝手(かつて)
よろしき方(かた)へ間数を定(さた)めて
《割書:たとへば。本座より開地とすへき所|まで。大?三十間ばかりと先量し》
《割書:たとへば。即其三分が一の十間をもて。|種の間数と定るなり。猶後巻?にくりし》
種(たね)印を立(たて)。本目的を見込たる
ごとくに。本座より是を正當(まかね)に
眈視(みこみ)て。まづ條理(すじ)を定(さため)置(をき)。然(しから)
してのち。開地にいたり。場(ば)を
選(ゑら)びて盤を居(すへ)。本座の残印と
係印とを一條(ひとすじ)に眈視(みこみ)て。再見
の條理をよく定め。扨(さて)其(その)盤
にて。此(この)種印をも|見返(みかへし)て。俱(とも)に
【図左上】
開印(ひらきしるし)
残印(のこすしるし)
係印(つなぎしるし)
種印(たねしるし)
全圖(ぜんづ)
【図中三角形の各頂点上から時計回りに】
開地
開印
種印
残印
係印
本座
目的