東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: 学校教材発掘プロジェクト8

伊勢物語大全 - 翻刻

伊勢物語大全 - ページ 10

ページ: 10

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【右丁・上段】 是/天照太神(てんしやうたいしん)の御事也 すなはち女体(によたい)にてまし ませども。地神のはじめと たふとみ奉る。しかれば女は 人のはじまり也。さはいへど 世すへに成。心すなほならず そのゆへに。つれ〲草にも 女の性(しやう)はみなひがめり共 人のはしまり 【右丁・下段】 さだまらざりける時に。西の京に女有けり。其をんな世 人にはまされりけり。其ひとかたちよりは心なんまさり たりける。ひとり(ぬしある人也)のみもあらざりけらし。それを《振り仮名:かの|なり平也》まめ おとこ。《振り仮名:うち物かた|物かたりうちして也》らひて。帰りきていかゝ思ひけん。ときは やよひの朔日。あめそぼふるにやりける 古今 おきもせずねもせで夜るをあかしては    はるのものとてながめくらしつ 三 昔男有けり。《振り仮名:けざうし|思ひをかくる也》ける女のもとへ《振り仮名:ひじきも|海■也鹿尾藻トカク》といふ物をやるとて   おもひあらばむぐらの宿にねもしなん    ひしきものには袖をしつゝも 二条の后のまだ帝(清和帝也)にもつかふまつり給はで。只人(タヽフト)にておはしける時の事也 四 むかし。ひんがしの五条に《振り仮名:おほきさいの|染殿の后也清和母■也》宮おはしましける 西のたいに住人(一条の后也)有けり。それを《振り仮名:ほゐにはあ|思ひのまゝにはあらて也》らで。こゝろざし 【左丁・上段】 又はすなほならずしてつた なきものは女なりともいへり されど心はなどか。かしこきよ りかしこきにうつさはうつら ざらんとあれは。つねにたし なみ給ふべし。まづおさなき 時より。手ならひ第一にし ぬひはり。紡績(うみつむき)。これらは 女の手わざ