東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: 学校教材発掘プロジェクト8

伊勢物語大全 - 翻刻

伊勢物語大全 - ページ 25

ページ: 25

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【右丁・上段】 挿絵 【右丁・下段】   玉のをゝあはをによりて結べれはたえての後もあはんぞ思ふ 卅六 むかし。わすれぬるな ̄ンめりと。《振り仮名:とひごと|うたがひてとふ也》しける女のもとに   谷せばみ峯まではへる玉かづらたへんと人に我おもはなくに 卅七 むかし。おとこいろごのみなりける女にあへりけり うしろめたくやおもひけむ   我ならで下ひもとくな朝顔の夕かげまたぬ花には有とも かへし   ふたりして結びし紐をひとりして逢みる迄はとかじとぞ思ふ 卅八 むかしきのありつね《振り仮名:がり|いもふと也》いきたるにありきて をそくきにけるによむでやりける   君により思ひならひぬ世の中の人は是をや恋といふらん 返し   ならはねは世の人ことに何をかも恋とはいふととひし我しも 【左丁・上段】 挿絵 【左丁・下段】《振り仮名:|》 卅九 むかし《振り仮名:西院のみ|サイ井淳和帝也》かどゝ申すみかどおはしましけり。其みかどのみ こたかいこと申す《振り仮名:いまぞ|おはします也》かりける。其みこ《振り仮名:うせ玉ひて。|承和十五年五月十五日に》おん はふりの夜。其宮のとなり成ける《振り仮名:男。|なり平也》御はふり見んとて 女車にあひのりて。《振り仮名:出ざりけり。|あはれをかけてかへらんとせし也》いと《振り仮名:久しうゐていで|みこの棺を久しくをきて出し奉らぬ也》奉らず うちなきてやみぬべかりける間に。《振り仮名:あめの下色|あめのしたにかくれなき也》ごのみ。源の いたるといふ人是も《振り仮名:物見る|ほうふりをみる也》に。《振り仮名:此車を|なりひらの也》女車とみて。よりきて。とかく 《振り仮名:なまめく|けさうする也》間に。かのいたる。蛍を取て《振り仮名:女車に入|かほをみんとそ也》たりけるを。車成ける《振り仮名:人|女也》 此蛍のともす火にやみゆらん。ともしけちなんずるとて。のれる《振り仮名:男|なりひら也》のよめる   出ていなば限り成べきともしけち年へぬるかとなくこゑをきけ かのいたるかへし   いと哀なくぞ聞ゆるともしけちきゆる物とも我はしらずな 《振り仮名:あめのしたの色このみの哥|うれいふかき所にてかやうの事は大きに色このみの人也》にては《振り仮名:なを|ほめたる也》ぞ有ける。いたるは したがふがおほちなり。《振り仮名:みこの|みこのためには也》ほゐなし