東京学芸大学「学びと遊びの歴史」を翻刻!

コレクション: 学校教材発掘プロジェクト8

伊勢物語大全 - 翻刻

伊勢物語大全 - ページ 4

ページ: 4

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【右丁・上段】 男金女金大にわろし子三人有べしやまひ 事たへず天神をまつれは後はよし秋に入てよし 歌に いかにせんかゝるさはり中に    よきはすくなきやまひなりけり 男金女木大にわろし子二人あれ共一人は かたはなるべし心のまゝならずくぜつ事たへす 歌に 世の中にすむかいもなきわがみかな    つねに心のなげきたへねば 男金女水大によし千五人ふつきにて命 長しでんばくおほし氏神(うぢがみ)をまつりて心のまゝ也 歌に いにしへも今もむかしも此ころも    きのふもけふもたのしかりけり 男金女火大にわろし子一人あれども命 みじかしひんにして思ふ事ちがふべし 歌に むかしよりめぐるふうふにあひそめて    つねに思ひのやむ事ぞなき 男金女土大吉子五人か九人ふつきにして天下を しる命長し下人おほく牛馬にえん有心のまゝ也 歌に いにしへもむすびそだてしたうのはを    日に日にそへてたのしかりけり 【右丁・下段】 〇花のえんの夕ぐれおぼろ月夜にひく袖さだ かならざるちぎりこそ心はあさく見へける 〇住吉のみやどころかきならすことの音神(ねかみ) のめぐみにあひそめて過し昔をかたらん 〇秋の山のにしきはたつたびめやおりけん時雨(しくれ) ふるたびごとに色のますぞあやしき   〇/薄雪(うすゆき) 又しのゝめのきよく共いふ 〇うらめしやわがえんうすゆきのちぎりか消(きへ)に し人のかたみとて泪(なみだ)ばかりやのこるらん 〇ひよくれんりのかたらひもかはればかはる世のな らひさりとてはうらむまじ昔(むかし)は情(なさけ)ありしを 〇わかむらさきを手につみて深(ふか)き心の色ます ながき契(ちぎ)りとむすひしも草のゆかりしるべし 〇しのゝめのまがきに露(つゆ)をふくむあさがほ玉のか づらたふやかにかゝるやはなのおもかげ 〇/代々(よゝ)の人のながし月をまよのかたみぞと 【左丁・上段】 男水女水半吉子八人あるべし但し但しひん にして後わろしうぢ神をまつるべし 歌に たづぬればなき物ゆへにくるしみて    あけくれのべをかへるかなしさ 男水女木子七人か三人有ほけきやう千ぶを よみふげんぼさつをいのるべしふつきにて大によし 歌に 世の中にたのしきものはおほけれど    われにまされる人はあらじな 男水女火大にわろし子あれ共そだゝず但三 人有内一人はちゑ有ふたり中にはら立事あり 歌に よの中にかゝるわびしきめをみるも    人にしられぬ身をぞうらむる 男水女土大にわろし子四人有され共とぼし きなりくぜつ事有てよろづわろし 歌に 世の中に生れきたれるかひもなく    身をばやまひのたへずせめくる 男水女金大によし子七人有ふつきにして ゆうふくの事有/氏(うぢ)神をまつりて吉けんぞくおほし 歌に 此世にてかゝるたのしみめてたさよ    むかしの神のちかひなるらん 【左丁・下段】 おもへは〳〵なみだ玉をつらぬく 〇よしの川の花いかださほさすひまもあらしな いはま高き山風に■もにちれる花のか   〇/雪(ゆき)の朝(あした) 又あふひのきよくともいふ 〇雪のあしたの嵐は梢(こすへ)の花のちるふぜいなこり おしきはとにかくにまちえし君がかへるさ 〇あさましやわが身は雲井のかりの夕ぎりおとし めらるゝ思ひをばいつの世にかはわすれん 〇まとろめばおもかげをしげ〳〵とみじか夜 に時鳥(ほとゝぎす)おとづれてはつねに夢ぞさめける 〇ながむればいとだに恋しき人の恋しきに くもらば曇(くも)れ秋の夜の月に恨はあらじな 霧に 〇みねの松風かよふかたにの水のながれかねざめ にきけはまつ風はことのねにたがはず 〇あふひの上のときめきかもの物見の折から 車(くるま)あらそひつれなきはふかき恨なるべし