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コレクション: 学校教材発掘プロジェクト 7 増補頭書訓蒙図彙大成

増補頭書訓蒙図彙大成 10巻 2:巻之1-3 - 翻刻

増補頭書訓蒙図彙大成 10巻 2:巻之1-3 - ページ 11

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【右丁上段】 ともいふ ○桟(さん)は棚(はう)なり閣(かく)なり木(き)を閣(かく) して道(みち)をなすを桟道(さんどう)とも閣(かく) 道(どう)ともいふ (補)けんその山坂(やまさか)補【▢囲み】道(みち) きれて通(かよ)はれざるに橋(はし)をかけて 道(みち)としかよひとするをいふ ○洞(ほら)は深(ふかく)通(つう)ずるを洞(とう)といふいは あなありて道(みち)を通(つう)ずる所(ところ)也 仙洞(せんとう)は仙人(せんにん)のすむ洞(ほら)なり峒同じ 山に岩穴(がんけつ)ありて袖(そで)に似(に)たるを 岫(しう)といふくきなり ○麓(ふもと)は山足(やまのふもと)なり林(はやし)山(やま)につゞく を麓(ろく)といふ麓(ろく)は鹿(しか)のあるところ かるがゆへに字(じ)鹿(しか)に従(したがふ)なり鹿(しか)は このんで林(はやし)にすめばなり ○林(りん)は平地(へいち)にして叢木(むらがるき)ある所を林(りん) といふ又 野外(やぐはい)を林(りん)と云 樹林(じゆりん)松林(せうりん)竹(ちく) 【左丁上段】 林(りん)などいへり木(き)のあつまり生ず るを林(りん)といひ草(くさ)あつまり生ず るを薄(はく)といふ薄(はく)はくさむら叢(さう)同し。 ○岬(みさき)は山(やま)のかたはらなり海(うみ) などへつき出(いて)たる所をいふ也 越前(ゑちぜん)に金岬(かねがみさき)などいふ所有 ○村(むら)は人のあつまりゐる所也 村落(そんらく)といふ本(もと)は邨(そん)につくる字(し) 通(つう)に経史(けいし)に村(そん)の字(じ)なし邨(そん)は 邑(ゆう)に従(したが)ひ屯(あつまる)に従(したがふ)別に村(そん)につく るは非(ひ)なり今(いま)通(つう)じもちゆ 邑(ゆう)同し ○川(せん)は穿(せん)なり地(ぢ)を穿(うがつ)てなが るゝの心をもつて川(せん)となづく又 河(かは)とも書(かく)なり補【▢囲み】大なるを大 河といひ小なるを小川といふ なり補【▢囲み】江はゑなり 【右丁下段挿絵】       麓(ろく)《割書:ふ| もと》 桟(さん)《割書:かけ| はし》  洞(とう)   《割書:ほら|》 【左丁下段挿絵】          林(りん)《割書:はや| し》           川(せん)           《割書:かわ|》  岬(かう) 《割書: みさき|》      村(そん)      《割書:むら|》 【5行目右側の「補」は、「補[▢囲み]」の正しい挿入先を示す】

現代語訳

【右丁上段】 とも言う。 ○桟は棚である、閣である。木を架けて道を作るのを桟道とも閣道とも言う。(補)険しいその山坂で道が途切れて通れないところに橋を架けて道として通行できるようにすることを言う。 ○洞は深く通じているものを洞と言う。岩穴があって道を通す所である。仙洞は仙人の住む洞である。峒も同じである。山に岩穴があって袖に似ているものを岫(しゅう)と言う。窟である。 ○麓は山の足元である。林が山に続いているものを麓と言う。麓は鹿のいる所を狩るゆえに字は鹿に従っている。鹿は好んで林に住むからである。 ○林は平地にして群がる木がある所を林と言う。また野外を林と言う。樹林、松林、竹 【左丁上段】 林などと言う。木が集まって生えるのを林と言い、草が集まって生えるのを薄と言う。薄は草むらで、叢も同じである。 ○岬は山の片端である。海などへ突き出ている所を言う。越前に金ヶ崎などと言う所がある。 ○村は人の集まって住んでいる所である。村落と言う。もとは邨に作る字で、通常経史に村の字はない。邨は邑に従い屯(集まる)に従う。別に村に作るのは間違いである。今は通用して用いている。邑も同じである。 ○川は穿である。地を穿って流れる心をもって川と名づける。また河とも書く。(補)大きなものを大河と言い、小さなものを小川と言う。(補)江は「え」である。

英語訳

【Right page, upper section】 are also called. ○San (suspension bridge/scaffolding) is a shelf, a platform. Building a road by constructing wooden frameworks is called sandō or kakudō. (Supplement) This refers to creating passable roads by building bridges over steep mountain slopes where the path has been cut off and cannot be traversed. ○Hora (cave) refers to something that penetrates deeply. It is a place where there are rock caves through which paths pass. Sentō refers to caves where immortals dwell. Tō is the same. Rock caves in mountains that resemble sleeves are called shū. These are caverns. ○Fumoto (foot of mountain) is the base of a mountain. When forests connect to mountains, this is called roku. Roku is where deer are hunted, so the character follows "deer." This is because deer prefer to live in forests. ○Rin (forest) refers to flat land with clustered trees. Also, the outdoors is called rin. We say jurin (tree forest), shōrin (pine forest), chiku- 【Left page, upper section】 rin (bamboo forest), etc. When trees grow in clusters, it's called rin, and when grass grows in clusters, it's called haku. Haku is a grass thicket; sō is the same. ○Misaki (cape) is the edge of a mountain. It refers to places that jut out into the sea, etc. In Echizen, there is a place called Kanegasaki. ○Mura (village) is a place where people gather and live. It's called sonraku. Originally it was written with the character son. Typically, there is no mura character in the classics and histories. Son follows yū (settlement) and follows ton (gather). Writing it separately as mura is incorrect. Now it's commonly used. Yū is the same. ○Sen (river) means "to bore through." It is named sen with the meaning of boring through the earth and flowing. It is also written as kawa. (Supplement) Large ones are called great rivers, small ones are called streams. (Supplement) E means "inlet."