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コレクション: 学校教材発掘プロジェクト 7 増補頭書訓蒙図彙大成

増補頭書訓蒙図彙大成 10巻 2:巻之1-3 - 翻刻

増補頭書訓蒙図彙大成 10巻 2:巻之1-3 - ページ 14

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【右丁上段】 ふものなれば鴆(ちん)をおそるゝがた めなり ○沢(さは)は水(みづ)のあつまり聚(あつまる)ところ なり沢(さは)には杜若(かきつばた)河骨(かうほね)蓴(しゆん)さ いなどはへ蛍(ほたる)とびかふ夏(なつ)の夕暮(ゆふぐれ) の景気(けしき)もおもしろし ○石(いし)は山骨(さんこつ)なり塊(つちくれ)久(ひさ)しうして 石となる石(いし)変(へん)じて金(きん)銀(〴〵)銅(どう)鉄(てつ) を生(しやう)ず星(ほし)おちて石(いし)となる木(ぼく) 石(せき)に怪(くわい)あり石より火(ひ)を生(しやう)ず ○礫(れき)は小石(しやうせき)なりさゞれいしとも 又つぶてともよむなりその石(せき) 礫(れき)にならつて璃竜(りれう)の蟠(わだかまる)とこ ろをしらすといへり ○沙(いさご)は細散(さいさん)の石(いし)なり別(べつ)に沙(しや)とかく はあやまりなり説文(せつもん)に水(すい)少(しやう)に したがふ水(みづ)少(すくなき)ときは沙(すな)あらわる 【左丁上段】 の義(き)なり繊沙(せんしや)はまなごなり まさごいさこすなご同訓(とうくん)なり ○池(いけ)は地(ち)をうがつて水を溜(たむ)る をいふ沼(せう)も同じ四 角(かく)なる 池(いけ)を方池(はうち)といふ ○泉(いづみ)は源水(けんすい)なり下(した)より涌(わき) 出(いづ)るを濫泉(らんせん)といふ垂(たれ)いづるを 沃泉(ようせん)といふ穴(あな)より出るを汎(はん) 泉(せん)といふ病(やまひ)を治(ぢ)するを温泉(をんせん) といふいでゆなり地下(ちか)を黄泉(くわうせん) といふ ○塘(つゝみ)は池塘(ちとう)なり池(いけ)のほとり のつゝみなり俗(そく)にためいけと いふ柳(やなぎ)をうへたるを柳塘(りうとう) といふ柳塘(りうとう)莫々(ばく〳〵)暗(くらし)_二啼鴉(ていあ)_一と 詩(し)にもつくれり ○園(ゑん)は果(くだもの)をうゆる所なり又 鳥(とり) 【右丁下段挿絵】      礫(れき)      《割書:さゞれ| いし》  沢(たく)  《割書:さは|》        石(せき)        《割書:いし|》        沙(しや)        《割書:すな|いさご》 【左丁下段挿絵】  池(ち)  《割書:いけ|》    泉(せん)《割書:いづみ|》          塘(とう)           《割書:つゝ| み》

現代語訳

【右丁上段】 (鳳凰は竹の実を)食べるものなので、鴆(毒鳥)を恐れさせるためである。 ○沢(さわ)は水が集まるところである。沢にはカキツバタ、コウホネ、ジュンサイなどが生え、蛍が飛び交う夏の夕暮れの景色も趣深い。 ○石は山の骨格である。土の塊が長い時間をかけて石となる。石が変化して金、銀、銅、鉄を生み出す。星が落ちて石となる。木石には不思議なことがある。石から火を生み出す。 ○礫(れき)は小石である。「さざれいし」とも「つぶて」とも読む。その石礫に習って、璃竜の蟠る(とぐろを巻く)ところを知らせるという。 ○沙(いさご)は細かく散った石である。別に「沙(しゃ)」と書くのは誤りである。説文解字によれば「水少」に従う。水が少ない時は砂が現れる 【左丁上段】 という意味である。繊沙(せんしゃ)は真砂(まなご)である。「まさご」「いさご」「すなご」は同じ読みである。 ○池(いけ)は地を掘って水を溜めることを言う。沼も同じである。四角な池を方池という。 ○泉(いずみ)は源水である。下から湧き出るものを濫泉という。垂れ流れ出るものを沃泉という。穴から出るものを汎泉という。病気を治すものを温泉という。出湯である。地下を黄泉という。 ○塘(つつみ)は池塘である。池のほとりの堤である。俗に「ためいけ」という。柳を植えたものを柳塘という。「柳塘莫々として啼鴉暗し」と詩にも作られている。 ○園(えん)は果物を植える所である。また鳥を

英語訳

【Right page, upper section】 (Phoenixes) eat these, so this is to make the chin (poisonous bird) fear them. ○Sawa (marsh) is where water gathers and accumulates. In marshes grow kakitsubata (Japanese iris), kohone (yellow pond lily), junsai (water shield), etc., and the summer evening scenery with fireflies dancing about is also charming. ○Stone is the skeleton of mountains. Clumps of earth become stone over long periods. Stones transform to produce gold, silver, copper, and iron. Stars fall and become stones. There are mysteries in wood and stone. Fire is produced from stone. ○Reki (pebbles) are small stones. Also read as "sazareishi" or "tsubute." Following these stone pebbles, it is said they indicate where dragons coil. ○Sha (sand) consists of finely scattered stones. Writing it separately as "sha" is incorrect. According to the Shuowen Jiezi, it follows "water few." When water is scarce, sand appears. 【Left page, upper section】 This is the meaning. Sensha (fine sand) is manago (fine sand). "Masago," "isago," and "sunago" have the same reading. ○Ike (pond) refers to digging the ground to store water. Numa (swamp) is the same. A square pond is called hochi (square pond). ○Izumi (spring) is source water. What springs up from below is called ransen. What drips out is called yosen. What emerges from holes is called hansen. What cures illness is called onsen (hot spring) - these are hot springs. Underground is called kosen (yellow springs). ○Tsutsumi (embankment) is chito (pond embankment). It is the embankment around a pond's edge. Commonly called "tame-ike" (reservoir). Those planted with willows are called ryuto (willow embankment). Poetry has been written about "willow embankments vast and dark with crying crows." ○En (garden) is a place for planting fruit. Also for birds—