徳島県立図書館所蔵資料を翻刻

コレクション: コレクション1

近頃古狸珍説 礼義智信 - 翻刻

近頃古狸珍説 礼義智信 - ページ 51

ページ: 51

翻刻

いかゝと尋ねければ皆〳〵一同に奇妙也 とて則評義一決し其用意をなし ける所斯の津田山小鹿子は夫に別れし ほ〳〵と闇路(やみじ)をたたどりよふ〳〵と日開野 村へ走り付鎮守堂の禁長が栖(すみか)へ来り 案内して禁長に対面し鹿子の 最期(さいごか)か事いわんとすれば胸ふさがり 其侭どふと倒れ伏し前後深くに 歎きしが良(やう)心を取直し涙(なみだ)をおさ へて申けるは我 夫(つま)鹿子義君え大 事(じ)を 告(つげ)奉り裏(うら)切せしを川島作右衛門に伺(うか) がひ聞れ六右衛門へ申上密談の上 急(きう)用 ありと夫を偽り穴観音へ呼寄せなぶ り殺しに無念の最期我とても女房 身何卒敵を討んものと心はかりは速(はや) れども何をいふにも女壱疋敵は名に逢(あふ) 六右衛門なれば中〳〵女の手に合ず頼みと 思ふは君壱疋不 便(びん)と思召供〴〵に夫の