徳島県立図書館所蔵資料を翻刻

コレクション: コレクション1

近頃古狸珍説 礼義智信 - 翻刻

近頃古狸珍説 礼義智信 - ページ 52

ページ: 52

翻刻

敵六右衛門を始め作右衛門九左衛門を討取下さら は草葉のかげからつれあひがさぞ悦ぶで こざんしよと又さめ〳〵と歎きける禁長 是を聞て仰天し扨〳〵驚き入たる 鹿子か最早我鹿子の助けにあらず んば何ぞ命をまつとふせんや我為の命 の親也かならす気遣ひし給ふな追付 六右衛門作右衛門 等(ら)を打取夫の亡執(もふしう)晴さ せ申さんと夫より小鹿子を諸将に引合 せける時に田の浦太左衛門は手下引具し 入来り禁長に対面し津田表の一件 を承り驚き入候然るに明朝出 陣(じん) これあり勝負の一戦とけらるゝよし 承り加勢の為来りしなりと申ければ 禁長大ひに悦ひ君某が後 詰(つめ)を致し 下さらば我又何もうれひかあらんと夫 より首途(かとでの)の盃をなしそ其夜の七ツ過(すぎ)に 日開野村を打立其夜小松島まで