徳島県立図書館所蔵資料を翻刻

コレクション: コレクション1

近頃古狸珍説 礼義智信 - 翻刻

近頃古狸珍説 礼義智信 - ページ 61

ページ: 61

翻刻

御味方し二ツとなきいの命を全ふすべ しさなくば忽(たちまち)ち喰殺すへしと言ひ 衛門三郎大ひに怒り其義ならば 目にもの見せんと彼(かの)石投(いしなけ)の達人 水越(みすごし) の小鴨芝生の高橋根井のおたま等 皆(みな) 石打の名人なれば是に命して大石 小石をとなく投かけさすにあたかも隆(りう) 星(せい)の如くなれば津田方は天窓(あたま)をくだか れ後足(うしろあし)にあたりちんばとなり右往(うわう) 左往(さわう)に敗走(はいそう)す爰に津田方 千切(ちきれ)山の 高坊主はたちまち身(み)を変じ一丈余の 入道となり群(むら)がる中へ飛込で当(あたる)るを幸(さいわい) はひ投倒す是によつて日開野方は 足(あし)元四度路になりしかば衛門三郎 大(おゝ) ひに怒(いか)り自身馳廻りて下知しける は彼高坊主に向ひなば必〳〵上へ見(み)あ げる事なかれ只目の下に見下し 討取■■さすが年経(としへ)し者程(ものほど)あ