徳島県立図書館所蔵資料を翻刻

コレクション: コレクション1

近頃古狸珍説 礼義智信 - 翻刻

近頃古狸珍説 礼義智信 - ページ 70

ページ: 70

翻刻

なく喰切り噛(かみ)さき難なく喰殺 しければ兄弟大に喜ひ死骸(しかい)を どふど蹴倒(けたを)し大音に名乗けるは 津田方にて剛の者と呼(よば)れし川嶋 の作右衛門をば藤樹寺小鷹熊鷹 が討取たりと呼わりけれは津田方は 大ひに力を落しけり禁長は小鷹 熊鷹を呼で賞美しけり此 時六右衛門は九左衛門子■■【真黒?】を引連 敵に当りむらがる狸を大太刀 抜て突殺し切倒し荒廻る にぞ此刀の下に命を落すもの 多たりといふ数をしらず熊鷹此 体を見て是こそ敵将六右衛門なら ん出で討取て高名せんと壱疋(いちひき) 馳出小石を投かけはせよりければ 六右衛門大ひに怒り推参なりと