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味方を見れば今朝よりの戦ひに
あるいは討れ又は喰合て討死(うちしに)せし
もの百二十疋に余(あま)り今は漸(よう)〳〵二三十
疋羽計り残りける衛門三郎は味方に向(むか)ひ
最早敵味方とも討死し双(そう)方無勢
也よつて我は是より九左衛門と心安く
一 騎(き)打の勝負を決(けつ)せん汝(なんじら)我と供(とも)に
討死せんと思はゞ必死(ひし)と成て敵(てき)を
破(やぶ)るべし又命 惜(をし)き者どもは今ゟ
暇(いとま)を遣(つか)わ す(す)る心任に落行べしと
申聞せければ属族等あるいは討死
せんと言ふもあり又落行もあり
思ひ〳〵に成て都合二十五六疋 止(とゞ)ま
り是等は皆討死せんと義を守(まも)り
我一に敵方(てきがた)へ喰入たり爰に川島
九左衛門は第一と頼(たのむ)む役左衛門八兵衛
高坊主等皆敵に喰れ今は壱人と
なり大ひに驚き味方見れば