徳島県立図書館所蔵資料を翻刻

コレクション: コレクション1

近頃古狸珍説 礼義智信 - 翻刻

近頃古狸珍説 礼義智信 - ページ 92

ページ: 92

翻刻

を太左衛門引起し気を励(はげ)ましか はどの手疵を苦にする事甚た愚(ぐ) 知也早〳〵日開野へ帰在して保養 すべしと禁長を小鷹の脊(せ)にくゝ り付小鹿子に介抱させ太左衛門は先に 立しづ〳〵と道(みち)ををあゆみ日開野 さして帰りける  評に曰く此六右衛門か持し太刀【先年観音へ】奉納  有し太刀也是盗み取て所持せ  しと也また此処にてそふ〴〵しく  折〳〵泣きさけぶ声(こへ)せしと也  是等は近在の人能しる所也疑(うた)が  ふ事なかれ【〇:ここから本編に戻るの意ヵ】扨も禁長日開野へ  帰り専(もつ)ら養生(やうぜう)しけれども疵口  へ風入り殊之外痛みしゆへ  今は存命も叶ひがたしと  思ひ太左衛門を招き涙wを流し  申けるは我 計(はか)らずも貴公の加