翻刻
[六十五]賽香魚(あゆもどき) 豆腐を長くはしらに切りあさく油煠(あげ)て
蓼醋(たでず)をかくるなり
[六十六]小倉(おぐら)とうふ 紫菜(あさくさのり)を豆腐によくすりまぜ板へのばし
小 色紙(しきし)小たんざくに切り調和(てうみ)好みしだひにす
[六十七]縐紗(ちりめん)とうふ [十七]ぷつかけうどんの下(ところ)に出たり
[六十八]方(かく)ヒレウヅ うすき杉のさゝばこをこしらへ大小よろ
しきにしたがひ[十九]ひれうすの加料(かやく)をしこみてさて
湯だまのたつほどの沸湯(にへゆ)へはこながら底(そこ)ばかり浸(ひた)る
ほどにつけよく蒸(む)す也とり出しよきほどにきりて
香油(ごまのあぶら)にてさつと煠(あぐ)る也
[六十九]焙(ほいろ)とうふ [十五]おしどうふをせんにきりて稀(うす)あぢを
つけしばらく板(いた)にひろげ乾(かはか)せ焙(ほいろ)にかける也
[七十]鹿子(かのこ)菽腐(とうふ) 水 気(け)をしぼりよくすりて煮(に)すごさぬよろし
き烹調(にかげん)の小豆(あづき)をまぜ合せよきほどにとりて蒸(む)す也
其上の調和は好(この)みに任(まか)すべし