翻刻!いきもの図鑑

コレクション: コレクション1(くずし字)

有毒草木図説 2巻. [1] - 翻刻

有毒草木図説 2巻. [1] - ページ 10

ページ: 10

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【右頁】 天南星(てんなんしやう|やまごんにやく)《割書:本-草綱-目》    《振り仮名:大-毒|だいどく》あり《振り仮名:深-山|しんざん》《振り仮名:陰-地|いんち》に生(しやう)ず其根(そのね)《振り仮名:円-塊|ゑんくわい》《振り仮名:一-茎|いつかう》《振り仮名:独-出|とくしゆつ》《振り仮名:淡-緑-色|たんりよくしよく》《振り仮名:白-斑|はくはん》あり葉(は)    《振り仮名:二-茎|にかう》《振り仮名:一-茎|いつかう》は大(おほ)にして《振り仮名:一 - 茎|いつかう》は小(ちさ)し夏(なつ)《振り仮名:一-茎|いつかう》を抽(ぬきん)で花(はな)を開(ひら)く《振り仮名:緑-色|りよくしよく》《振り仮名:紫-|し 》    《振り仮名:-黒-色| こくしよく》の《振り仮名:間-道|かんだう| すぢ  》あり又(また)《振り仮名:緑-色|りよくしよく》の者(もの)あり秋(あき)に至(いたり)て葉(は)枯(か)れ実(み)熟(じゆく)すれ    ば《振り仮名:赤-色|せきしよく》美(び)なり謬(あやまつ)てこれを食(しよく)すれば忽(たちまち)《振り仮名:舌-唇|ぜつしん|したくちびる》 《振り仮名:腫-喎|しゆくわ|はれゆがむ 》す懼(おそる)べき    者(もの)なり《振り仮名:綱-目本-条|かうもくほんでう》に《振り仮名:由-跋|ゆはつ》と云(い)ふあり《振り仮名:一-説|いつせつ》にむさしあぶみに充(あつ)る                  は非(ひ)なるに似(に)たり《振り仮名:由-跋|ゆはつ》は即(すなはち)《振り仮名:天ー南ー星|てんなんしやう》                     の《振り仮名:嫩-根|どんこん|わかね 》なり 【挿絵あり】 【左頁】 むさしあぶみ《割書:天-南-星一-種|漢-名未_レ詳》  象頭花#1    《振り仮名:大-毒|だいどく》あり《振り仮名:深-山|しんざん》《振り仮名:陰-地|いんち》に春(はる)生(しやう)ず《振り仮名:独-出|どくしゆつ》茎(くき)に《振り仮名:白-点|はくてん|ぼつ〳〵 》あり葉(は)《振り仮名:二-茎|にかう》《振り仮名:互-生|ごせい》し《振り仮名:一-茎|いつかう》に    《振り仮名:三-葉|さんえふ》《振り仮名:光-沢|くわうたく|ひかり 》あり花(はな)《振り仮名:茎-頂|かうちやう|》に生(しやう)じ外(そと)《振り仮名:緑-色|りよくしよく|》《振り仮名:白-色|はくしよく》の《振り仮名:間-道|かんだう| すぢ  》あり内(うち)《振り仮名:紫-黒-色|しこくしよく》《振り仮名:花-後|くわご》    実(み)を結(むす)ぶ秋(あき)に至(いた)り葉(は)枯(か)れ実(み)熟(じゆく)すれば《振り仮名:赤-色|せきしよく》《振り仮名:天-南-星|てんなんしやう》の実(み)の如(ごと)し    其毒(そのどく)《振り仮名:天-南-星|てんなんしやう》に同(おな)じ懼(おそる)べき者(もの)なり 【挿絵あり】

現代語訳

【右頁】 天南星(てんなんしょう|やまこんにゃく)『本草綱目』    大毒がある。深山の陰地に生える。その根は円い塊状で、一茎が独立して出る。淡緑色で白い斑点がある。葉は    二茎あり、一茎は大きくて一茎は小さい。夏に一茎を抜きんでて花を開く。緑色で紫    黒色の縞模様があり、また緑色のものもある。秋に至って葉が枯れ実が熟すると    赤色で美しい。誤ってこれを食べると忽ち舌と唇が腫れて歪む。恐るべき    ものである。『綱目本条』に由跋というものがある。一説に武蔵鐙に当てる                 のは間違いのようである。由跋は即ち天南星                     の若根である。 【挿絵あり】 【左頁】 武蔵鐙『天南星の一種|漢名は未詳』  象頭花    大毒がある。深山の陰地に春生える。独立して出る茎に白い点々がある。葉は二茎が互生し、一茎に    三葉があり光沢がある。花は茎頂に生じ、外側は緑色で白色の縞模様があり、内側は紫黒色である。花後    実を結ぶ。秋に至り葉が枯れ実が熟すると赤色で天南星の実のようである。    その毒は天南星と同じで恐るべきものである。 【挿絵あり】

英語訳

【Right Page】 Arisaema (Japanese cobra lily | wild konjac) "Bencao Gangmu"    Has great toxicity. Grows in shaded areas of deep mountains. Its root is a round bulb, with a single stem growing independently. It is light green with white spots. The leaves have    two stems, one large and one small. In summer, one stem extends and opens flowers. They are green with purple-    black stripes, and there are also green varieties. When autumn arrives and the leaves wither and the fruit ripens, it becomes    red and beautiful. If one mistakenly eats this, the tongue and lips immediately swell and become distorted. It is something    to be feared. In the "Gangmu main entry" there is something called "yubatsu." One theory suggests that equating it with Musashiabumi                 is incorrect. Yubatsu is namely the young root                     of Arisaema. 【Illustration present】 【Left Page】 Musashiabumi "A variety of Arisaema | Chinese name unknown"  Elephant head flower    Has great toxicity. Grows in spring in shaded areas of deep mountains. The independently growing stem has white dots. The leaves have two stems growing alternately, with one stem having    three leaves with luster. The flower grows at the stem top, with the outside being green with white stripes, and the inside purple-black. After flowering,    it bears fruit. When autumn arrives and the leaves wither and the fruit ripens, it becomes red like the fruit of Arisaema.    Its toxicity is the same as Arisaema and is to be feared. 【Illustration present】