みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE1

浅間焼見聞實記 - 翻刻

浅間焼見聞實記 - ページ 10

ページ: 10

翻刻

なれは御支配御代官所へ御見分ねかひ奉りしとや 其比山ノ湯に而湯あみける人々珍らしき事とて帰り さに立寄り見るに目を驚す事共也夫より日増 に強く成りて昼もけふりの内にもへあかる火の影 見へて夜るは尚吹揚る火の玉五六尺あまりもありやと 思ふに四方へ飛ちり花火の玉をあけぬるに異 ならす其音天地に響き震動しいと〳〵おそろ しき有さま也只事にあらしとて草津山の湯の 温泉に居る人々も皆々逃帰りける其比当時へは けふり深くして見へさりしか信州上田善光寺たいら にて見れは吹上る火のかけおとろ〳〵しきさまなり 七月初ゟ猶もやけ上り大地も動き家も今や崩 るゝ斗にて戸障子は隙なく鳴渡り又は打返り黒 焼りは常に北うらへ吹かへし碓水郡辺は日毎にし 曇ひの如くにて灰の降事度々也むかしゟとも すれは五七日十日あまりやけける事はあれと幾月 もやけつゞきし事はなけれはみな人いとあやしみ おもふ折から七月五日に至りて中仙道松井田辺 安中あたり迄灰に小砂交りて降ける六日には夕立雲 の風に吹ちるか如く黒煙地をとび未のこくはか りゟ雨はふらすして雷悉鳴渡り雷光目を驚 す斗にて夜に入て又砂の降事弐三寸もあり                  なん