みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE1

浅間焼見聞實記 - 翻刻

浅間焼見聞實記 - ページ 21

ページ: 21

翻刻

通ひ馴たる道にしあれハはや弐三里も行けるか茂 木金助といへる同役かたへにかゝまりて小便をなす内はや 壱人ハ壱丁も先へ出し也是ハ今井小源治といへる人なり 程無跡ゟ来るへしと道の程十町も行過跡ふり返り ミれハ金助来るべくもあらねば暫く立やすらひ是 を待に金助ハいかゝしたりけん堀の中へこけ込水はなけれ ど石砂こけきたり手懸り足掛りもなく中々に出ぬ  へき便りなく其身ハ砂にうつめられせんすべなくつれ を呼ひけれ共十町余りも隔りし事成れハかつて きこへす〇小源治後に一ノ宮京屋傅左衛門と云〇後にハ聲 もかれ果ぬ先なるハ是を知らされバはや来るらんと一ツ時 あまりも待といへとも更におもかげも見へず殊に御文箱も 金助が持居たる事成れバ先へも行兼立戻り見るに 何国へか行けんさらに見へされバこハ御用を難義に思ひ欠 おちやしたりけんと思ふ折から聲を限りに呼ひけれハ遥 跡にて返事なす聲かすかに聞ヘ其に行ミれバ 金助ハ更に見ヘす能々爰彼こを見廻るに傍へなるく ぼき所にて砂にうつめられ頭斗り出して居たりいかなれハ 斯ハ成給ふと聞けれバ先ハ引あり呉よといふ其所に行 手を取引揚んとセしか足に力を入れしにや上なる砂 こけ落同し堀の中へ共に落入ぬ弐人共にこハ何となす へきと十方に暮て居たりしか一人のかたに取付帯に