みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE1

浅間焼見聞實記 - 翻刻

浅間焼見聞實記 - ページ 27

ページ: 27

翻刻

ど板屋根ハ砂こけおちそるゆへおもりかゝりつふれける家 多しかの寺きやく僧ハむなきの為に命をたすかり隣 なる亭も同し木の為死さま〳〵の世の中也高瀬などに てハ砂のふりし二三日ハ天正寺といへる小寺へ人々あつま りかくありてハとても此度一そ共に死べきとて念 佛をとなへ居たりしと也北筋増田土塩邊にてハ野にも 山にも青きもの無ク馬持し人思ひけるは馬をしミ置 ほしころさんもふびん也とて當筋辺へ引来り三 両四両の馬も酒壱舛位にて人に遣し五両七両 の馬も二三分の金子にうりける其比ハ五六才七才位の小 児ハ何ほどももらハれし也 又浅間山北うら吾妻郡にてハ鳴音のミ恐ろしき のミにて砂もふらすして八日の朝辰ノ刻はかりゟ 空情【ママ晴か】わたりぬれハ人々悦ひ男女ともに世渡りの業 に取懸り草刈又ハ畑なとへ出ぬるも有女ハ糸機に かゝりし折から巳の刻とも思ひし比浅間かたけより 泥押出し北うらへ流出吾妻川へ押出し川筋の 村々武州邊まても時の間に大変とハなりぬ鎌 原村白戸沢村小与村小宿村芦小田村袋倉村より 吾妻河へ押出しかの川信州境仁礼峠下ゟなかれ 出る川なり火石泥水川へ押込大木大石にてセき留 けれハ泥双方へひらき川筋村々人神馬悉ク流死