みんなで翻刻ver1

コレクション: STAGE9

やぶれ窓の記 全 - 翻刻

やぶれ窓の記 全 - ページ 24

ページ: 24

翻刻

送らる七日|天晴(ソラハ)る家に在り本所回向院にてよの つねは無縁の亡者ひとりを銭壱貫文にて葬りし 例なるをこたひは寺務のためいさゝかの香銭も 受す葬りたきむねを願ひ出しよし おほやけより市中へ觸示さる今夜の酉 ̄ノ刻 はかり地震つよくもあらねと揺(ユス)る人〻|忙怕(ヲジ) 居ばおとろきわなゝく事おほかたならず 二日の夜より後昼夜の間二たび三たひづゝ すこしくゆらさる事なけれはおのも〳〵いまだ 大路に円(マト)ゐ居る《割書:おほよそ今月廿四日頃迄に|漸くなゐふりうすらきゆりやむ》おのれは 三日の夜よりふたゝびなゐぶりせん事あらばと 其|心術(テダテ)して宿に臥せり今日(ケフ) おほやけよりのつね御觸に大路小路に所せきまで 仮屋して構へをれば乗馬其外の往来に障ること ありてはあしかりなんさらは今より後は道に 幅(ハヽ)わからず又はゞかりておのつから疵うくること なからしめんや《ルビ:う|ウ》に計らふへしかつもしふたゝび つよくゆりて家〻はさら也|外面(ソトモ)の仮屋など潰るゝ