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【右丁】
のり責(せむ)るより。乗(のり)とる事 有(ある)ものなり
《箱:第十六》 山上に対陣(たいぢん)の事
▲山のかさを。敵(てき)にとられぬやうに尤なり。若(もし)
かさみをとられなば。味方(みかた)の先手(さきて)敵の右の方。
味方の本 陣(ぢん)は敵(てき)の左の方。味方の中 備(ぞなへ)は敵
のむかふに立(たて)。中備(なかそなへ)の左右(さう)に横鑓(よこやり)を置。先年(さきて)よ
り山八分めへ上りて敵をつよく責(せめ)かけをび
く時。敵かならず追(をい)くださん。少々 戦(たゝかひ)あひ
しらひ。先手(さきて)そらにげして。中備(なかそなへ)の弓手(ゆんで)の
脇(わき)へ下るに。敵(てき)気(き)にのつておひかけん。横鑓(よこやり)
【左丁】
と中備とひとつになり。追敵(をふてき)と山のかさをと
りきり。本 陣(ぢん)は山のかさをのりとるへし。惣(そう)
勢(せい)は押(をし)かゝりたゝかふ時。敵(てき)敗軍(はいぐん)するもの也
《箱:第十七》 川越軍(かはこえいくさ)の事
▲楠(くすのき)が伝(でん)に曰(いはく)。川(かは)の端(はた)四町しりぞきて。味方備(みかたそなへ)
をかためん時。敵(てき)川(かは)をわたしてひとまづ備(そなへ)
を立(たつ)べきに。四町の間(あひだ)地形(ぢかた)せは〳〵しけ
れば成(なり)がたし。さて川をわたし其 侭(まゝ)直(すぐ)に
押(をし)かけんに。川にてもつかれ。又 陸(くが)四町をやす
まずかゝるものは。遠(とを)がけをして備(そなへ)をもくづ