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【右丁】
し。是は昼夜(ちうや)にかぎらね共。夜軍(よいくさ)に
は。弓(ゆみ)第(たい)一にはたらくゆへ爰(こゝ)にしるす。又
夜軍(よいくさ)に行(ゆく)時。木札(きふだ)のちいさきに。銘々(めい〳〵)の
名書(ながき)をして。面々(めん〳〵)ゆきし所に捨(すつゝ)てをく
事ならひなり。高名(かうみやう)のほとを敵(てき)にし
らせんためなり
《箱:第十三》 夜討(ようち)方角(はうかく)の事
▲夜軍(よいくさ)夜討(ようち)の時。味かた地の方角(はうがく)忘(わす)れぬ
やうに尤なり。月夜 星(ほし)月夜には。天地(てんち)の
うちさま〳〵心じるしもあるべし。やみ
【左丁】
の夜には第一心にかくべきなり。味方地(みかたち)の
たかき山のなりをよくおぼえ。先にて下
に居(ゐ)。その山を雲(くも)ずかしに見るもあり。追(をい)
風 向(むかふ)風の折(をり)ふし。たとへば風上(かざうへ)が味方地か。
風下(かさした)がみかた地かとしるべし。されども雨(あめ)の
後(のち)は風かはるものなり。又山の吹(ふき)まはし谷(たに)
風は証拠(せうこ)に成(なり)がたし。又味方の後陣(こぢん)と。夜討(ようち)
に行ものと。相図(あいず)の笛(ふえ)尺八(しやくはち)をもつべし。ふえ
しやく八は遠音(とをね)さすものなり。是もおなじ
ちやうしをふくへからず。敵其 笛(ふえ)尺八を