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【右丁】
あはせ。引よせうつ事もあるべし。行もの
はなにをふかん。其時 跡(あと)にてはなにをふけ
としかるべし
《箱:第十四》 あひずの事
▲方角(はうがく)ばかりにもかぎらず。なにの相図(あいず)にて
も。夜中には先(さき)と跡(あと)に玉火流星(たまひりうせう)をもつ
べし。玉火をあげば。玉火にてこたへをする
やうに尤なり。又 狼煙(のろし)あぐる時も。夜中には
狼煙(のろし)に立(たて)そへ。玉火流星をあぐる事然べ
し。雨中(うちう)風ふきに狼煙(のろし)あげにくきとき。
【左丁】
玉火流星なを〳〵よし
《箱:第十五》 敵より夜討する事
▲敵(てき)夜討(ようち)する時は。いかにも味方(みかた)はしづまり。
さくうちをよく堅(かた)め。大手 弱手(からめて)其外 両脇(りやうわき)
の小屋(こや)。面々(めん〳〵)うけとりの場(ば)をつよく備(そなへ)。たと
へば内(うち)へ入(いり)しならば。其入し所の小屋場(こやば)
もち口(くち)の備(そなへ)にてふせぎ。一方へ追(をい)いだす様(やう)
に尤なり。さくの外(そと)へ追(をい)いだしたる其時も。
長追(ながをい)をすべからず。敵の横鑓野守(よこやりやもり)の気(き)づ
かひ専(せん)一なり。とかく夜討(ようち)入たるほどむつかし