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コレクション: 『軍法極秘伝書』

軍法極秘傳書 - 翻刻

軍法極秘傳書 - ページ 121

ページ: 121

翻刻

【右丁】 入の時は。近辺(きんへん)の山々に気(き)づかひをする事(こと) 尤なり。嶋陰(しまかげ)のけふり。水鳥(みつとり)のさはぎ。夜(よる)は 敵船(てきふね)味方(みかた)の舟にまぎれ。しのびくる事有 ものなり。昼(ひる)は船印(ふなじるし)。夜はてうちんに。大将の 紋(もん)を印(しるし)に付。かたく用心尤なり。又敵船二三町 ちかく漕(こぎ)よせ。海中(かいちう)へ人をおろし。水に得た るものおよぎ来て。味方の船ばたにあるを あけ。錠縄(いかりなわ)などきるためしあり 《箱:第十三》 相かぎの事 ▲へさきの楯(たて)の陰(かげ)に置(をく)ものなり。相(あひ)かぎと云 【左丁】 は。かなぐさりのさきにかなかぎを付。敵 船へ押(をし)かゝる時。かぎをなげこみ。船にうち立(たて) 引よせ。のりうつり戦(たゝかふ)なり。うか〳〵とのり移(うつ) りては。我船へのりもどりたき時に。ふね わかれ〳〵に成(なり)叶(かなひ)がたし。とかく味方の舟へ 敵をのせぬやうに戦(たゝかふ)べし。又敵よりほう ろく火矢(ひや)なけこむ事あるべし。其時は たもにて請なげかへす事 専(せん)なり。か ねて鉄(てつ)のあみにてたもをあまたこしら へ。舟にいれをく事尤なり